有料

「浜下り」観光客も満喫 渡嘉敷・阿波連、海の恵みに感謝


「浜下り」観光客も満喫 渡嘉敷・阿波連、海の恵みに感謝 潮干狩りを楽しんだ参加者=4月11日、渡嘉敷村阿波連のハナリ島
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【渡嘉敷】阿波連区(平田春吉区長)主催で400年余の歴史を誇る伝統行事「浜下り」(はまうり)が旧暦3月3日にあたる11日、同区の海の神を祭る拝所「イビガナシ」(海神宮)と、阿波連ビーチ沖合約1キロに浮かぶ無人島「ハナリ島」で行われた。女性の身を清める「三月遊び」(サングァチアシビ)や「女の正月」(イナグヌショウグァチ)とも言われる渡嘉敷、阿波連両区の大きな行事の一つ。
 午前中は、平田区長らが拝所「イビガナシ」で区の発展や区民の健康、安全を祈願した。その後、午前11時から住民や観光客ら約100人が渡し船2隻でハナリ島に渡り、潮干狩り、釣り、島めぐりなどを楽しんだ=写真。午後は、阿波連小学校の児童や教職員も参加する行事を体験した。昼食には区が用意した魚汁やイカスミ汁などが阿波連港で振る舞われ、海の恵みに感謝した。
 山中美幸さん(45)=東京=は「ダイビングで来た。自然も満喫でき、島の文化や歴史も学ぶことができた。初めて食べたイカスミ汁がとてもおいしかった。来年も行事に合わせて来たい」と声を弾ませた。
 主催者の平田区長は「昔ほど盛んではなくなったが、区民や観光客らに行事の良さを喜んでもらえて良かった」と目を細めた。 (米田英明通信員)