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復帰求める資料や写真展示 本部町立博物館で「4・28展」


復帰求める資料や写真展示 本部町立博物館で「4・28展」 沖縄返還の年表や写真が展示されている「4・28写真展」=24日、本部町立博物館ギャラリー
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 【本部】本部町立博物館(宮里昌典館長)主催の「4・28 写真展」が23日、同博物館で始まった。日本復帰へのエネルギーをテーマに同博物館ギャラリーで5月12日まで開かれる。サンフランシスコ講和条約(対日講和条約)が発効された1952年4月28日を振り返り、沖縄が切り離された際の国境線となった北緯27度線や、復帰を求める北緯27度の海上集会の資料写真のほか、沖縄返還関連年表や沖縄や県外での返還運動などを振り返る写真展になっている。
 資料提供は復帰50年を考える会が協力した。4・28運動とは、敗戦から立ち直りかけた日本が主権を回復するために51年に米・英を中心とした48カ国の連合国とサンフランシスコ講和条約を結んだ際に、沖縄を切り離したことに抗議する運動。この条約は翌52年の4月28日に発効された。これにより奄美諸島や沖縄・宮古・八重山諸島は、日本と切り離され、米軍政府の統治下に置かれたままの状態が続いた。
 沖縄県民では条約が発効された4月28日を「屈辱の日」としてとらえ、「4・28運動」を展開。日本復帰への大きなエネルギーとなった。
 沖縄返還関連年表は50~72年の23年間のできごとを、1年ごとに写真と説明文で紹介している。主な内容は琉球政府創設のほか、琉球立法院や沖縄県祖国復帰協議会の動き、沖縄返還に伴う通貨交換など。
 同博物館では多くの来場を呼びかけている。写真展は午前9時~午後5時。入場無料。月曜日、祝日は休館。問い合わせは本部町立博物館、電話0980(47)5217。 
  (上間宏通信員)