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留学生2人 琉舞に魅せられて 玉城流いずみ会道場通い 発表も ベロニク・ピケさん 山川杏香さん


留学生2人 琉舞に魅せられて 玉城流いずみ会道場通い 発表も ベロニク・ピケさん 山川杏香さん 玉城流いずみ会に琉舞を学びに来た山川杏香さん(左端)とベロニク・ピケさん(同3人目)と指導する又吉靜枝家元(同2人目)と又吉聖子さん=3月20日、那覇市松川
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 琉球舞踊玉城流いずみ会(又吉靜枝家元)の那覇市松川の道場で、海外からの留学生が琉球舞踊を学んでいる。3月の発表会では道場のメンバーと共に踊りを披露した。11カ月の留学を終えてフランスに帰るベロニク・ピケさん(59)は「琉球舞踊はとてもきれい。また沖縄に戻ってきたい」と語った。
 【那覇】フランスの大学で美術を教えているベロニクさんは、10年前に観光で沖縄を訪れた際に琉舞と出合った。「初めてエイサーを見て面白いと感じ、琉球舞踊はとてもきれいと思った」と振り返る。
 2022年に学生ビザを取得して福岡の日本語学校で1年学び、昨年4月に沖縄へ。インターネットで玉城流いずみ会のインスタグラムを見つけ「琉舞を習いたい」とダイレクトメッセージで依頼した。メッセージを受け取った同会師範の又吉聖子さんは「ご縁だと思った。私たちも気づかない沖縄の良さを教えてもらった」と語る。
 カナダ出身の山川杏香さん(25)は県費留学で、昨年9月から沖縄に来ている。山川さんは母が沖縄出身で自身も沖縄生まれ。3歳からカナダで暮らしている。いずみ会で琉舞を学び、この夏には琉球古典芸能コンクールを受検する予定だ。琉舞の魅力を「細かいところを上手にできても、まだ良くなる機会がある」と述べ、向上心を見せた。
 又吉靜枝家元は「海外公演でその国や地域の方に親切にしてもらった。それぞれの国に戻っても踊れるようにしてあげたい。それぞれ素質があってすてきな人たち」と2人について語った。 (田吹遥子)