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芸術 作る楽しさから 名護博物館で展示会 親子40人でイカダ完成


芸術 作る楽しさから 名護博物館で展示会 親子40人でイカダ完成 真剣な表情でペットボトルキャップを竹筒にねじ止めする平賀真路くん(中央) =3日、名護市の名護博物館
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 【名護】子どもたちに芸術に触れてもらおうと「青の魚と月と星たち~ゆかいな仲間の展示会~」が4月30日~5月5日、名護博物館ギャラリーで開かれた。開催期間中の3日、市内の親子が一緒になって展示作品を作り上げるイベントも開かれ、約40人が参加した。
 作り上げた作品は、イカダをイメージしたもの。参加した子どもたちは電動ドリルを手にして竹筒にペットボトルを取り付けた。子どもたちが作ったマグカップや人形などの陶芸作品も並べられた。主催者で、重要文化財などの瓦作りを手がける陶瓦の前原和夫さんは「イカダから海を思い起こし、自然に興味を持ってもらいたい」と語った。
 母親と妹の3人で参加した平賀真路さん(10)は、真剣な表情で作品作りに取り組んでいた。電動ドリルの使い方のコツは「押しつけながら使うと簡単だよ」と語った。粘土で蛇と富士山を作った妹の茶々ちゃん(6)は「粘土を転がして楽しかった」とはにかんだ。母親の麻弥さんは「やっている姿が楽しそうだった」とうれしそうに話した。
 運営に携わった比嘉朝則さんは、最近の子どもたちはスマホが遊びの中心であることに危機感を持っていたという。今回、作品を作り上げていく中で「子どもたちが楽しみながら夢中になっていて良かった」と述べた。
 同展示会では陶芸家の島武己さんと、南蛮焼きを研究する幸地光男さんの2人が、陶芸や芸術を語るギャラリートークも開かれた。 (玉寄光太)