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生徒らパーランクー手作り うるま 三味線店の津波さん指導


生徒らパーランクー手作り うるま 三味線店の津波さん指導 津波清一さん(左)にアドバイスを受け、パーランクー制作に取り組む生徒ら=4日、うるま市のあまわりパーク
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 【うるま】世界に一つだけのパーランクーを作り、愛着を持ってもらおうと、うるま市のあまわりパークで4日、手作り教室が開かれた。地元で三線や琉球舞踊の衣装などを製造・販売する「津波三味線店」を営む津波清一さんが指導した。参加した子どもたちは、牛の皮を張る工程から杭(くい)を打つ作業まで、一つ一つ自身の手でパーランクーを作っていった。
 作業は主に、皮をジャッキと呼ばれる機械で伸ばし、皮を杭で打ち止め、余分な皮を切るという3工程。使われる牛の皮はなめしの作業が施されていない「生」の状態で、パーランクー作りの間にも乾燥が始まって硬さが増していく。子どもたちはその皮を相手に、大人の手も借り1時間ほどで、自分だけのパーランクーを仕上げていった。
 うるま市立田場小4年の上間愛莉(あいり)さん(9)は「杭打ちが難しかったけど、楽しかった」と笑顔を見せた。北谷町から参加した、球陽高校1年の仲地美輪子さん(15)は「皮の匂いがビーフジャーキーのようだった」と作業以外にも面白さを見つけた。本部町から足を運んだ、エイサー好きの中村千愛(ちあ)ちゃん(4)は「早く打ちたい」と待ちきれない様子だった。
 津波さんは「沖縄の伝統文化を、作るところから楽しんでもらえたら」と、手作り教室を他にも検討したい考えを示した。 (玉城文)