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「なりたいもの」は何ですか? 伊江小と西小で読書実演会


「なりたいもの」は何ですか? 伊江小と西小で読書実演会 読書実演会で講師の読み聞かせに聞き入る児童ら =6月11日、伊江小学校地域連携室
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 【伊江】伊江村の伊江小学校と西小学校は6月11日、読書意欲の向上、児童や教師の資質向上を狙いとした読書実演会を開催した。
 講師は一般社団法人絵本未来創造機構認定の「EQ絵本講師」の當銘多美恵さんと山川千慧さん。幼稚園生から小学3年生までの低学年の部と4~6年生の高学年の部で実演した。
 読み聞かせた本は、「た」「ぽんちんぱん」「えらいえらい!」「なりたいものだらけ」「いいな『じぶん』!」「せかいでさいしょにズボンをはいた女の子」「おすしがすきすぎて」「DJ YOYO」など。読み聞かせた後、その本と同じ作家が書いた本やシリーズ本なども紹介した。
 「ぽんちんぱん」ではパンの言葉に合わせて手を打ったり、「えらいえらい!」では「はくしゅ~」の言葉で一緒に拍手したり、「なりたいものだらけ」では友達同士なりたいものを発表し合ったりした。
 「なりたいものだらけ」を読んだ山川さんは「職業以外自分の好きなものがあったら人生に彩りが出て楽しい」と話した。子どもたちは「世界一周したい」「宝くじ5000億円当選」「24時間プールの中で生活する」「世界征服」など、多くのなりたいもの、やりたいものが飛び出した。
 「いいな『じぶん』!」を紹介した當銘さんは「読むと元気づけられる絵本。一人一人が大事な自分。一人一人を大事にすることで世界も平和になる」と話した。子どもたちは2人の巧みな読み聞かせに身を乗り出し絵本の世界に入り込んだ。
 當銘さんは伊江中42期生。「高校進学を機に島を離れずっと本島で生活している。その間、楽しい時も悲しい時もあったけど絵本が力になってくれた。絵本は短いのですぐ読めるのも魅力の一つ。絵本の素晴らしさをみんなに伝え、出会う人を笑顔にして縁をつなぎたい」と話した。
 山川さんは「子どもの環境をつくっているのは大人。だから『大人こそ絵本を』と題してパパ、ママ、おじい、おばあ、経営者の方にも絵本の読み聞かせや講話もしている」と話し、絵本の良さを広げる活動を実践している。
  (知念光江通信員)