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イルカと泳ぎたい 夢かなう 恩納 病と闘う 神奈川の17歳西脇さん「メイク・ア・ウィッシュ」が支援


イルカと泳ぎたい 夢かなう 恩納 病と闘う 神奈川の17歳西脇さん「メイク・ア・ウィッシュ」が支援 イルカと触れ合う西脇和奏さん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【恩納】いつかイルカと一緒に泳ぎたい―。脳腫瘍の再発を繰り返し、そのたびに治療を受けてきた西脇和奏さん(17)=神奈川県在住=が2日、恩納村のルネッサンスリゾートオキナワを訪れ、念願だったイルカと泳ぐ夢をかなえた。
 西脇さんは2006年生まれ。4歳の時に脳腫瘍と診断され、手術や抗がん剤などの治療を受けたが、再発を繰り返した。現在、容体は安定しているという。
 イルカと泳ぐ夢を持ったのは、小学2年生の時にもらった年賀状がきっかけ。親友から送られてきた手紙には、沖縄の海でイルカと泳いでいる写真が印刷されていた。「イルカと一緒に泳ぐことが夢になった」と振り返る。
 今回、西脇さんは家族4人で、同ホテル内のオキナワマリンリサーチセンター(OMRC)が運営する「ドルフィンラグーン」を訪れ、イルカと遊ぶ体験プログラムに参加した。最初に自然環境やイルカの生態を学んだ後、イルカと触れ合った。イルカの背びれをつかんで一緒に泳ぐ西脇さんは、満面の笑みを見せていた。
 約10年越しの夢を実現した西脇さんは「本当に夢のような気持ちだった」と声を弾ませた。すでに次の夢も膨らませている。「魚の研究者か水族館の飼育員になりたい」と話した。
 今回、難病と闘う子どもたちの夢をかなえる活動をしている非営利団体「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」の支援で実現した。20年以上前から、同団体の依頼に応じてきたOMRCの小林利充所長は「病気の子どもたちが夢をかなえられるよう、これからも全力で協力したい」と述べた。 (玉寄光太)