【金武】キリバス共和国でキリバス保健省首席看護官を務めるトアタ・シタアケさん、トゥンガ・シエイさん、サーレス・テラウェアさんが6月21日、金武町の「看護小規模多機能型施設ナーシングホームともいき」を訪問した。世界保健機関(WHO)が主催する「持続的な保健・医療の質向上のための研修」の一環。「通い」「泊まり」「訪問介護」「訪問看護」のサービスを行う「ともいき」での研修を通して、日本での地域福祉の在り方を学んだ。
トアタさんらは、ともいき併設の「どりーむ訪問看護ステーション」の支援に同行し、独居男性宅を訪問。男性は「ともいき」の支援で生活環境を整えた後、訪問看護を開始した。男性が不安や焦燥感から繰り返し救急車を要請することや入退院が解消され、生活が安定したという。どりーむ訪問看護の管理者は「信頼関係が構築されるまでの道のりが大切。今は伴走者のように支援している」と説明した。
日本の公的扶助システムの充実、社会福祉協議会が金銭管理を行う日常生活自立支援事業、独居高齢者への配食弁当のサービスにも興味を示した。キリバスでは病院と保健所が国営で、同一機関として業務を進めているという。
トアタさんらは看護管理者や行政官でもあり、看護政策や医療政策、行政上の課題を解決する役割を担う。埼玉県の国立保健医療科学院や福岡の飯塚病院でも、日本の医療制度とチームワークに関して研修を積んだ。 (池辺賢児通信員)
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キリバス看護官が研修 金武 日本の地域福祉学ぶ
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琉球新報朝刊
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