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発達障がい理解深める 嘉手納で「お話し会」


発達障がい理解深める 嘉手納で「お話し会」 会話形式で話す畑中咲奈さん(右)、精神保健福祉士の木内寛長さん(左)=6月28日、嘉手納町総合福祉センター
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 【嘉手納】嘉手納町社会福祉協議会は発達障がい当事者と精神保健福祉士による「発達障害と子育てお話し会」を6月28日、町総合福祉センターで開いた。公認心理師でもある木内寛長さんから発達障がい当事者で子育て中の畑中咲奈さん(31)への会話形式で進められ、(1)発達障がいの凸凹と子育て(2)親御さんの苦労と生きがいなど、5項目について話し合った。
 岡山県倉敷市出身で2013年に嘉手納町へ移住した畑中さんは、人と違うと感じながらも病院に行くのを恐れていたが、子育ての中でミスを補いきれなくなり心療内科を受診した。医師から「あなたは発達障がいで、失敗経験を積んでいるためうつの状態にある」との診断を受け、「だから私って失敗がいっぱいあって、ネガティブな気持ちを持っているんだと感じ、ものすごく安心した」と振り返った。
 また、「日本では診断名などがなければ理解してもらえない」と述べ、「親から『どうしてあなたは普通にしていられないの?』と言われたけど、その時に私を理解し、個性として伸ばすことができていたら私はどんな人になれたんだろうと想像する」と思いを語った。
 最後に「このデコボコの突出したところとへこんでるところを、どう周りの人が関わってくれるか、受け入れてくれるかで、未来はすごく変わっていくと思う」と当事者への理解を促した。 (喜納高宏通信員)