【浦添】第78回浦添市戦没者追悼式が15日、浦添城跡内の浦和の塔前で行われた。松本哲治市長や市遺族会、市内の中学生で構成する市ピースメッセンジャーら約90人が出席し、戦没者を悼み、恒久平和を願った。
浦添市史によると、浦添村(当時)には沖縄戦時に9217人がいたが、戦禍に巻き込まれ4112人が亡くなった。追悼式が開かれた浦和の塔は、沖縄戦の激戦地となった前田高地に1952年に建立された。
市遺族会の宮城實会長は、戦後の戦没者遺族の苦労や、復興の日々を振り返り「二度とあのような悲惨な戦争による遺族を出さないよう、活動を継続していきたいと強く心に念じる」と追悼の言葉を述べた。
市内中学校の生徒で構成する市ピースメッセンジャーの10人が「平和のために」と題し、戦争について学び伝える決意を記した平和メッセージを朗読した。
仲村琥亜(こあ)さん(14)=神森中2年=は「ロシアとウクライナの戦争をはじめ、今も世界で争いが起きている。平和の大切さを伝えながら、私たちの世代にできることを考えて、行動したい」と力を込めた。國場かれんさん(13)=仲西中2年=は「戦争は二度と繰り返してはならない。今ある平和の大切さを、過去の歴史も学んで発信していきたい」と目を輝かせた。(藤村謙吾)
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「二度と戦争遺族出さない」 浦添、戦没者追悼式で平和誓う
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琉球新報朝刊