【本部】本部町瀬底区豊年祭実行委員会(内間清彦委員長)主催の綱引きが13日、同区のウチマンモー、公民館前で区民総出で開催された。郷友会や町民、観光客ら多数が訪れにぎわった。同区の豊年祭は、豊作への感謝と予祝、区民の健康と繁栄を祈願し、村踊り、綱引きが交互に行われる。今年は綱引き行事を実施した。
全長110メートル、太さが約1メートルの綱を引き合った。審判長の合図とともに「ヨッシヤー、ヨッシヤー」「引けー、引けー」のかけ声が飛び交い、参加者が一斉に力を込めた。大熱戦の結果、70秒で南方が勝利した。
区の道ジュネーと綱引きは南方(ウチマンモー側)と北方(瀬底大橋側)に分かれて開催される。内間委員長は「綱作りは8月5日から同区集落センターで準備が始まった。道ジュネーは1カ所で演舞するようにした」とあいさつした。
道ジュネーでは瀬底小学校児童58人のエイサー、区民の空手演武のオープニングの後に、旗頭を先頭にウチマンモーで行われた。旗頭の文字は南方が「和楽」、北方が「勢振」。老若男女が華やかで多彩な衣装で踊り、各5演目ずつ披露した。
瀬底独特の座入り、踊り、棒などの演武があり、指笛が鳴り響いた。訪れた地域住民や観光客らを魅了した。綱引きは同区公民館前の県道172号で実施した。
支度(ジュルグァー)では、南方は牛若丸、北方は弁慶に扮(ふん)した若者が青年たちに支えられ、バンクと呼ばれる台の上で白熱した戦いを演じ、観衆を沸かせた。
南方の大城俊一さん(47)は「前日より声かけをしてチームワークを大切にした。当日は『ハイ』『ハイ』と力を合わせた勝利だ」と喜んでいた。
相撲もウチマンモーで行われた。参加は瀬底在住、同区出身で小学生から大人まで34人が参加した。
開会セレモニーでは豊年祭永年功労者などの表彰があった。 (上間宏通信員)
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瀬底綱引き熱戦「南方」勝利 本部 豊作感謝、繁栄祈願し豊年祭
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琉球新報朝刊