8月31日から9月10日まで台北で開催された野球のU―18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で、日本の初優勝に貢献した沖縄尚学の知花慎之助、東恩納蒼の両選手、コーチとして共に戦った比嘉公也監督が11日、沖縄へ戻った。学校関係者らが熱戦を終えた選手らを那覇空港で出迎えた。
東恩納はスペイン、ベネズエラ戦で好投し、2次リーグのプエルトリコ戦では一人の走者も出さずに5回を投げきり、チームは五回コールド勝利を手にした。「自分の役割を果たそうと思いながら投げた。自分の力だけでなく周りのサポートなどもかみ合った。(海外の選手は)少しでも甘いコースに行くと外野まで飛ばす力強さや身体能力があった」と実感を込める。大会ベストナインに選ばれたが「いいピッチングができたことはよかったが、それよりもこのチームで世界一をとれたことが一番うれしい」と語った。
知花は2次リーグの韓国戦で4打点と活躍。「仲間と高いレベルで野球ができた。沖縄からでも世界一をとれることを証明できた」と自信をみなぎらせた。決勝は2次リーグ最終戦で敗れた台湾に2―1で逆転勝ち。知花は「完全アウェーだったが、いい経験させてもらった」と振り返った。
東恩納は「行く前には感じられなかったようなチームメートの意識(の高さ)などを後輩に伝えたい。自分は大学に進学するが、プロに行く選手たちについていけるようにしたい。次の舞台でも日本代表を目指して、また世界一をとりたい」と決意を新たにした。
2人は「この経験をこれからのプレーに生かしたい」と口をそろえ、はつらつとした表情で次の目標を見据えた。
(大城三太)