プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは17日、沖縄アリーナで群馬クレインサンダーズとプレシーズンゲームを行い、75―72で競り勝った。群馬とのプレシーズンゲームの成績は1勝1敗となった。第1Qは互いに点を取っては取り返す展開が続いた。第2Q終盤に岸本隆一がスチールから速攻をしかけ、相手からアンスポーツマンライクファウルを誘った。それで得たフリースローを岸本が2本決め、直後の攻撃で牧隼利が2点弾を決めるも、その後はお互いが点を取り合い33―35で折り返した。後半はカール・タマヨ、アレン・ダーラムの3点弾が決まり、試合終盤にはヴィック・ローも3点弾を決めて逃げ切った。キングスのプレシーズンゲーム次戦は、沖縄アリーナで台北富邦ブレーブスを迎えて23、24日に行われる。
キングス
75―72(18―15,15―20,23―14,19―23)
群馬
群馬とのプレシーズンマッチ第2戦、キングスはさまざまな作戦を使いながら、新チームになっての初勝利をつかんだ。桶谷大HCは「きょうも課題は出てきたが、収穫もあった。選手たちがすごく成長している」と手応えを感じているようだ。
16日に続き、岸本隆一とヴィック・ローのコンビネーションが光る。昨季、途中加入のカール・タマヨも守備で相手の前に立ちはだかりながら、3点弾を要所で決めるなど活躍。さらに選手を入れ替えながら、3ガードや3ビッグなども試した。
中でも田代直希が攻守で活躍した。昨季から続く強度の高い守備で失点を防ぐ。さらにハンドラーとして、攻撃を組み立て、味方選手を生かすだけでなく、得点も決めた。田代は「個の力で打開できる選手が多いので、バランスを取りながら、出しどころを考えていきたい」と先を見据える。
現在はジャック・クーリーがけがで戦線を離脱、今村佳太を日本代表合宿に招集されるなど主力選手の多くを欠く厳しい状況だ。
桶谷HCは「田代の復活がキーになってくる」と期待を込める。昨季けがでできなかったトレーニングをしっかり積んで調子を整えてきた田代。「人が足りないことを負ける言い訳にしたくない」。5シーズン目の主将を務める田代がチームをまとめ難局を乗り越える。
(屋嘉部長将)
いいテストの2試合
桶谷大HC(キングス) プレシーズンじゃないような戦いになった。沖縄アリーナの雰囲気が、群馬も、選手も、ベンチも熱くした。2試合でいいテストができ、選手は修正の向上心がすごく、成長している。チームのケミストリーを上げていけば、武器になる動きもあった。開幕戦が楽しみになってきた。
攻撃面で大きな成長
水野宏太HC(群馬) 2日間、琉球と戦って自分たちの課題を見据えることができるゲームとなった。劣勢になってもゲームをつくり、同点になるチャンスをつくり切れた。ターンオーバーを抑えられるようになったのが攻撃面での大きな成長になった。