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FC琉球、追い上げ届かず愛媛に2-3 最後まで諦めない姿勢貫く


FC琉球、追い上げ届かず愛媛に2-3 最後まで諦めない姿勢貫く 琉球―愛媛 前半41分、シュートを決め1―1の同点とする琉球の中野克哉(左)=17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカーの明治安田J3第27節第2日の17日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで愛媛FCと対戦し、2―3で敗れ4連敗となった。通算成績は8勝15敗4分けの勝ち点28。順位は18位。

 前半は開始早々の5分にセットプレーから失点。41分に中野克哉のミドルシュートで同点に追いついて1―1で折り返した。後半は守備のミスやカウンターから8分までに2失点。その後は攻める場面が多くなり、35分に中野が追加点を決めた。終了間際まで決定的場面を何度かつくったが、同点には追いつけなかった。

 次戦は23日、ロートフィールド奈良で奈良クラブと対戦する。


(2)タピスタ(愛媛2勝)
愛媛 15勝9分け3敗(54)
 3―2(1―1,2―1)
琉球 8勝4分け15敗(28)
▽得点者 【愛】 小川(1)石浦(2)曽根田(3)【琉】 中野2(6)
▽観客 2283人

 【評】琉球は前半、セットプレーからの失点で先手を取られる展開。後半も序盤で守備のミスなどで2失点し、失点が勝敗に大きく響いた。中野克哉が前後半にそれぞれ得点し、チームに力を与え、後半終盤には猛攻から決定的場面を何度もつくったが逃げ切られた。


 首位を走る愛媛は前半、パスの連係から抜け目のない攻撃で迫ってきた。琉球は先制されるも、中野克哉がゴールエリア外からの技ありミドルで追い付いた。「同点で折り返せるかどうかで全然違う」とチームの士気を上げる1発だった。

 しかし、後半序盤の2失点が痛かった。DFのバックパスからGK田口潤人がらしからぬミスで失点。相手に詰められていたがトラップしてしまい、遅れてのクリアボールが相手に当たり、そのままゴールに入った。直後には柳貴博が相手との接触で倒れ、審判の笛が鳴らないままの状況でDF陣の足が一瞬止まった隙を狙われた。中央へのスルーパスを通されて3点目を奪われた。

 最後まで諦めない姿勢を貫き、35分には中野が相手のクリアボールを直接蹴り込んで追加点を挙げた。2―3とした以降も阿部拓馬が起点となり、攻撃を活性化させ、ゴールへ迫ったが同点に追いつくことはできなかった。

 中野は「勝てない時期が続くという状況は昨季も経験している。結果を出せず、監督交代もあり、選手もふがいなさを感じている」と吐露する。現状打破に向け、「いったん気持ちをフラットにしてやっていくしかない」と前を向いた。

 (大城三太)

同点で終えたかった

 白井裕之監督(琉球)の話 監督代行として1週間、選手と準備し、クラブやチーム、生活や家庭を守るためにチーム一丸でやろう、そういう状況にあるんだという話をした。前半は相手の運動量、テンポの速さに押し込まれた。後半はあと1点奪って同点で終えたかった。

間延びしてしまった

 石丸清隆監督(愛媛)の話 アウェーで勝つことの難しさを感じた。前半は自分たちのミスから同点にされた。後半最初にスイッチが入ったが、得点した後は間延びした時間をつくってしまった。交代メンバーの力が足りず、押し込められた。