キングス―佐賀 ゴール下で体を張って、相手選手の攻撃を止めるレックス・カーク＝7日、佐賀県のSAGAアリーナ（屋嘉部長将撮影）
屋嘉部 長将 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは7日、佐賀県のSAGAアリーナで、佐賀バルーナーズと今季第2戦を行い、80―79で勝利し開幕2連勝となった。
前半は岸本隆一の3本の3点弾やヴィック・ロー、田代直希のドライブからの得点なども決まる。一方、佐賀に3点弾を8本決められるなどして35―40で折り返す。
後半、第3クオーター（Q）にアレックス・カークの連続得点で一時逆転。しかし佐賀に3点弾などを決められリードを奪えない。第4Qは岸本の3点弾などで先行する場面もあったが、佐賀の速攻などで逆転を許す。最後はローのダンクで追いつき延長戦へ。
延長に入るとアレン・ダーラム、松脇圭志が3点弾を決めるがなかなか勝ち越せない中、最後はダーラムがファウルで得たフリースローを決めて、1点差で逃げ切った。
キングスは次戦、14日午後6時5分から、東京都の青山学院記念館でサンロッカーズ渋谷と対戦する。
キングス 2勝
80―79（18―19，17―21，19―16，17―15，延長9―8）
佐賀 2敗
開幕初戦を快勝したキングスだったが、守備を修正してきた佐賀の逆襲に遭った。終始リードされる展開が続き最後は延長戦までもつれ込んだものの、勝ち切った。桶谷大HCは「難しい試合になってしまったが、試合を重ねながらセイムページ（同じ方向を向くこと）になって、毎試合みんなが成長できて、勝ち切りながら前に進みたい」と薄氷の勝利を喜んだ。
佐賀は5日の第1戦でヘルプに行き過ぎてキングスの攻撃でフリーの選手をつくってしまった守備を修正してきた。フリーの状態はなかなか生まれず、キングスは3点弾を決められない。逆にその間に3点弾を高確率で決められ、リードを許した。
さらに佐賀のビッグラインナップに苦戦させられる中で、キングス新加入のアレックス・カークがゴール下で存在感を見せた。第3クオーター（Q）ではオフェンスリバウンドからの得点を皮切りに9点のランで逆転する。守備でも自身がリバウンドを奪うだけでなく、相手の外国籍選手をゴール下に入れないようにし、仲間にリバウンドを取らせるなどチームプレーでも勝利に貢献した。桶谷HCも「最高の汗っかきをしてくれた」と褒めた。
15得点11リバウンドのダブルダブルと活躍したカーク。「タフな試合になったが優勝する上でいいスタートになった。コンディションを整えて、次に挑みたい」と連勝を喜びながらもすでに、次戦を見据えていた。
（屋嘉部長将）
試合終了まで残り1分5秒、2点差で負けていたキングスを救ったのは今季から加入したヴィック・ローのダンクだった。
第4クオーター（Q）で2点差を追ったキングス。岸本隆一が3点弾を放つが、リングに弾かれた。そこにローが飛び込んで、オフェンスリバウンドからそのままダンクシュートする「プットバックダンク」を決めた。「チームの勝利を導くことを考えた、その思いが乗った。入って良かった」と振り返る。
開幕2連戦でいずれも2桁得点したロー。「レベルの上がっている西地区、非常にいいチームの佐賀に2連勝できたのはチームとしても、自分としても大きいもの」と新たなシーズンの好発進を喜んだ。
（屋嘉部長将）
勝ち切れて良かった
桶谷大HC（キングス）の話 ファーストパンチを食らって、その点差を守られ続けた。その中で選手たちが我慢してくれた。選手ができることを、うまくコミュニケーションを取りながら、修正できた。攻撃に関してはもっとスマートにやらないといけないが勝ち切れたのは良かったし、本当にいい勝ち方だった。
われわれのゲーム
宮永雄太HC（佐賀）の話 ゲームプラン通りに選手たちは遂行してくれた。素晴らしい対応だった。前の試合は3点弾をやられていたのでそこのケアを見せてくれた。攻撃でも選手たちは積極的な姿勢を見せてくれた。結果は伴わなかったがわれわれのゲームだった。
