「高校生活の最後にほのかと組めて、全国優勝という結果を残せて、素直にうれしい」。なぎなた少年女子演技で、泉水ほのか(首里高3年)と沖縄県勢2連覇を達成した城間こころ(同)は、こみ上げる涙をこらえきれなかった。
首里勢対決となった全国高校総体の演技決勝で、互いに競い合った2人がペアを組んだのは8月だ。組むのは高校1年の夏以来で、練習期間はたったの2カ月。城間は「勝てる保証はなかった」と話し、不安を抱いたまま「挑戦者の気持ち」で大会に臨んだ。
奈良県との初戦はその不安からか力も入り、3―2の僅差で勝ち上がった。だが、2回戦以降は準々決勝まで相手に1本も旗を揚げさせず、立て直した。決勝も福井県を相手に4―1で勝ったが、泉水は胴の高さを乱す「今までしたことがないミス」をしてしまい「自分たちのベストの演技はできなかった。悔しい」と唇をかんだ。
小学生時代から練習を共にし、切磋琢磨(せっさたくま)してきた2人。北海道総体に続いて全国の頂点に立った泉水は、「こころのおかげで成長できた。いい仲間に恵まれて高校3年間の締めくくりができてうれしい」と充実した表情を見せた。
(小川昌宏)