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FC琉球、ホーム最終戦「黒星」 阿部のミドルシュートも1点遠く 岐阜に0-1【25日の試合】


FC琉球、ホーム最終戦「黒星」 阿部のミドルシュートも1点遠く 岐阜に0-1【25日の試合】 FC琉球―FC岐阜 後半、ドリブルで攻めるFC琉球の阿部拓馬(中央)=25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーの明治安田J3第37節第1日の25日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC岐阜と対戦し、0―1で敗れた。ホーム最終戦を勝利で飾ることはできなかった。通算成績は12勝19敗6分けで勝ち点は42のまま。順位は17位。前半序盤は岐阜が押し気味に試合を進めたが、琉球は堅守で得点を許さなかった。阿部拓馬のドリブルやミドルシュート、柳貴博の右クロスなどでゴールに迫ったが、互いに無得点で折り返した。後半は互いに中盤で激しく競り合い、膠着(こうちゃく)状態が続いたが、琉球は守備のミスから23分に先制点を奪われた。相手の猛攻を防ぎつつ、ゴールエリア内に何度も迫ったが得点はならなかった。

 試合後はチームのフロント陣、選手、スタッフがピッチ上に集まり、ファンやサポーターへ今季の応援に感謝の言葉を述べた。

 今季最終戦となる次戦は12月2日、とうほう・みんなのスタジアムで福島と対戦する。

(2)タピスタ(岐阜2勝)
岐阜 14勝12分け11敗(54)
 1―0(0―0,1―0)
琉球 12勝6分け19敗(42)
▽得点者 【岐】 窪田(9)
▽観客 2812人

 【評】琉球のミスから生まれた決定機を見逃さなかった岐阜に軍配が上がった。後半、琉球はエリア内へとボールを運び、巻き返しの得点機が何度もあったが、大人数で固められ、チャンスの芽をつぶされた。縦へのスルーパス、精度の高いクロスなど個別のプレーは際立った。


 ホーム最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、サポーターからは今季の厳しい戦いをねぎらう拍手が送られた。

 スピード感のある速い攻撃を展開する岐阜にGKダニー・カルバハルがファインセーブ連発でしのいだ。しかし、後半にカルバハルのパスミスが失点へつながり、逃げ切られた。前半は阿部拓馬が巧みなドリブルで守備をかき乱し、鋭いミドルシュートも放った。

 先発した幸喜祐心は後半途中まで出場し、積極的にボールに絡んだ。立ち位置を細かく確認し、前線から他の選手と連動してプレスをかけた。「自分から要求して、点につながるプレーがしたい」と貪欲な姿勢を示した。8年間在籍し、出場機会になかなか恵まれなかったGK積田景介は後半41分に交代出場し、生き生きとプレーした。

 野田隆之介主将は1年を振り返り、「自らのプレーでチームを引っ張っていこうとしているが、なかなか勝てず、サポーターに悔しい思いをさせてしまった」としながらも、「『走る』サッカーで質や強度が上がっている」とリーグ終盤に変化が加わったことに実感を込める。次の今季最終戦は「勝ち点3を取りにいく」と並々ならぬ決意で挑む。

 (大城三太)


弱さ認識しないと

 金鍾成監督(琉球)の話 大事な試合だったが負けてしまったのは、今の力がこれだけしかないということ。今年の状況がそのまま出てしまった。気持ちも技術も足りなかった。力のなさ、弱さを認識しないといけない。腹を据えて課題に取り組んでいかなければならない。

1点を守り切れた

 上野優作監督(岐阜)の話 前進し、素早く背後を取るように攻めた。前半はカウンターから得点を決めておきたかった。風下だったが、個の力が強い琉球に対し0点でしのぐことができた。後半は風上で背後を狙ってつないだ。1点を取ってからは守り切ることができた。