有料

キングス、逆転許す 9人で奮闘実らず 4選手欠き最終盤崩れる 長崎に74ー76【20日の試合】


キングス、逆転許す 9人で奮闘実らず 4選手欠き最終盤崩れる 長崎に74ー76【20日の試合】 琉球―長崎 第4Q、ディフェンスリバウンドをつかみ取るキングスの植松義也=20日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は20日、沖縄アリーナで長崎ヴェルカ(同4位)と対戦し、74―76で敗れた。連勝は6で止まった。通算成績は17勝5敗で西地区首位は変わらず。立ち上がりからキングスはチームディフェンスで長崎の攻撃を止め、攻撃では植松義也や田代直希らが3点弾を決めるなどしたが、第2クオーター(Q)序盤の長崎の10点のランが響き、33―37で折り返した。後半はキングスの堅守で長崎の得点を止めて逆転。第4Q終盤に長崎に連続3点弾を決められ、逆転で敗れた。長崎の狩俣昌也(興南高―国際武道大出)は無得点だった。キングスの次戦は23日午後3時5分から、群馬県のオープンハウスアリーナ太田で群馬クレインサンダーズと対戦する。

 アレン・ダーラム、渡邉飛勇がけが、さらにカール・タマヨ、ジャック・クーリーを体調不良で欠き、9人での試合と緊急事態となったキングス。B2から昇格し、勢いに乗る長崎に終盤で逆転を許し、7連勝を逃した。

 リバウンドの核となるダーラム、クーリーの穴をチームで埋めた。相手外国籍をダブルチームで抑え込む。ハンドラーに対しても岸本隆一、小野寺祥太、今村佳太らが激しくついて、簡単にボールを運ばせなかった。

 チームで攻守の流れをつくったキングス。中でも、今季初先発となった植松義也が存在感を示した。守備では相手外国籍選手に激しく体を当てるだけでなく、リバウンドにも飛びついた。攻撃では2本の3点弾など10得点をマークした。桶谷大HCは「自分を(試合に)出した方がいいという証明をしてくれた。第2の小野寺に近づいてきている」と期待を込める。

 第4クオーターにファウルアウトとなり、コートから出る際は会場から大きな拍手が送られた。ベンチから悔しい敗戦を見届け「最後まで試合に出られずに、シンプルに悔しかった。次にチャンスが来るなら勝利に貢献できるように準備をしたい」と植松。出場時間や得点など多くでキャリアハイをマークしたこの試合の経験を次につなげるつもりだ。

(屋嘉部長将)


琉球―長崎 第1Q、ゴール前でキングスの岸本隆一(左)を阻む長崎の狩俣昌也(ジャン松元撮影)

狩俣が先発出場 逆転勝利に貢献 長崎、ベテラン司令塔

 宮古島出身の狩俣昌也=興南高―国際武道大出=はスタメンで27分弱出場し、逆転勝利に貢献した。長崎のB1昇格に寄与したベテランは「厳しいゲームだったが、我慢してやるべきことにフォーカスした」と勝因を語った。

 オフェンスでは司令塔として攻撃の糸口をつくる。素早くパスを供給、スクリーンでゴールへの道を切り開いた。守りでは粘り強いディフェンスをみせる。第4クオーター、攻め入るヴィック・ローから一歩も引かず、オフェンスファウルを誘った。

 前田健滋朗HCは「まっさん(狩俣)がいるとチームが落ち着く。ヴェルカを引っ張ってくれている」と評価した。

(名波一樹)


長 崎 13勝9敗
 76―74(13―17,24―16,10―24,29―17)
キングス 17勝5敗

植松がしっかり仕事

 桶谷大HC(キングス)の話 ここまで来たら勝たせたかった。選手も現状の中で頑張ってくれた。ゲーム終盤にシュートで終われず、ターンオーバーとなった時間帯を作ってしまったところはステップアップできるところだった。植松(義也)はしっかり仕事をしてくれて勝ち負け以上の、チームにとって価値のある活躍だった。

最後まで投げなかった

 前田健滋朗HC(長崎)の話 キングスとは今回が初試合。いつか沖縄アリーナで戦いたいとずっと思っていた。王者の強さを見せつけられたゲームだが、最後までチャンスを投げなかったので、勝利をつかむことができた。