プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は24日、群馬県のオープンハウスアリーナ太田で群馬クレインサンダーズ(東地区6位)と対戦し、81―72で競り勝った。通算成績は18勝6敗で西地区首位は変わらず。
前半から両チームともにファウルが重なり、ゴール下で激しくリバウンドを取りにいけなかった。キングスはファウルで得たフリースローを高確率で決めて、37―30で折り返す。後半はお互いが点を取り合う展開が続き、点差を広げられない。それでも今村佳太や田代直希らが3点弾を要所で決めて逃げ切った。
群馬の並里成(コザ中―福岡第一高出)は4得点、母親が沖縄出身で昨季までキングスに所属していたコー・フリッピンは15得点だった。
キングスの次戦は31日午後1時5分、沖縄アリーナで仙台89ERSと対戦する。
ファウルトラブル防止徹底
23日の試合で約1年ぶりに連敗をしたキングス。終盤にジャック・クーリーがファウルアウトした反省から、24日の試合は「ビッグマンにファウルトラブルを起こさせない」(桶谷大HC)ことを徹底し、連敗を止めた。
23日の試合でクーリーがもらったファウルの内四つがオフェンスファウルだった。スクリーナーが止まるまで、ハンドラーも焦らずしっかり待ってスクリーンをかけた。
さらにこの試合はファウルを厳しく取られていたことにもキングスはすぐに対応した。クーリーやヴィック・ローのビッグマンはリバウンドを激しくいかないようにして笛を吹かれるリスクを回避した。
ゴール下では植松義也や松脇圭志が体を張りながら、複数人で相手ビッグマンを封じるようにした。群馬は複数人がファウルトラブルに見舞われ、ファウルアウトする選手がいた一方、キングスはファウル四つがクーリーだけと最小限にとどめた。ファウルを二つに抑えたローは「審判よりも自分とチームプレーに集中していた」と言う。
直近2試合連続で3点弾がなかった岸本隆一も2本決めた。「それぞれがファウルマネジメントし、決めるべき場面でシュートを決められた」と振り返る。
ビッグマンが2人しかいない、厳しい状況だが2019―20シーズン以来の3連敗を回避したキングス。31日の年内最後の試合を白星で飾るためにも、意味のある1勝になりそうだ。
(屋嘉部長将)
キングス 18勝6敗
81―72(21―15,16―15,18―18,26―24)
群 馬 11勝13敗
自分たちのバスケ遂行
桶谷大HC(キングス)の話 守備で細かい修正ができた。ビッグマンのファウルが多くならないようにと話もしていた。ゾーン守備も使って群馬に考えさせ、時間を使わせる戦術をとった。相手に良い流れを渡さず、自分たちのペースで自分たちのバスケットボールを遂行できた。