中部農林高校相撲部の前田俊之丞が1日、同校を卒業し、大相撲安治川部屋への入門報告会を開いた。前田は「体を大きくして、力強く、粘り強い相撲をとる力士になりたい」と抱負を語った。
前田は浦添市出身の18歳。しこ名は安琉海(あんりゅうかい)。173センチ、91キロ。2023年11月の新弟子検査に合格し、11月場所の前相撲で大相撲デビュー。ことしの初場所では序ノ口十六枚目で5勝2敗の成績を残している。
昨年、部屋を立ち上げた安治川親方は4月に勧誘の一環で沖縄を訪れ、中部農林高の練習を見学。前田を見て「体は細身だが、下半身もがっしりし、すごくタフで稽古ができそう」と思い、声をかけたという。前田は全国総体を終えた8月に入門することを報告した。
しこ名の安琉海は安治川親方の現役時代のしこ名・安美錦から一字もらい、沖縄を表す「琉」、前田が好きな「海」を合わせて決まった。報告会に同席した安治川親方は「琉球の海のように全てを包み込むような大きな力士になってほしい」と期待を込めた。
10日からは春場所も始まり、すぐに部屋に戻り稽古に励む。前田は「沖縄出身の力士はまだ少ないので、少しでも上に上がって、沖縄を盛り上げたい」と意気込んだ。
(屋嘉部長将)