プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は21日、沖縄アリーナで長崎ヴェルカ(同6位)と対戦し、84―91で敗れ、今季ホーム最終戦は黒星となった。通算成績は40勝16敗で、西地区首位をキープしている。
前半、キングスは連続得点などでリードする時間帯もつくったが、長崎のスチールからの速攻などで流れを渡してしまった。高確率で3点弾を決められた一方、ファウルで得たフリースローを確実に決めて追い上げ、53―51で折り返した。
後半は互いに守備が機能し、なかなか得点が伸びない状況が続いた。キングスはターンオーバーなどから得点の機会を失い始めると、徐々に点差を広げられて逃げ切られた。長崎の狩俣昌也(興南高―国際武道大出)は5得点3スチールだった。
次戦は27日午後3時5分、愛知県のドルフィンズアリーナで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦する。
長崎に得意のスピードを生かした攻撃をされ、スチールを多用されて攻撃のリズムを崩されたキングス。8221人が集まった今季レギュラーシーズンホーム最終戦を白星で飾ることができなかった。
出だしはアレン・ダーラムや岸本隆一のペイントアタック、ジャック・クーリーがゴール下で得点を重ねた。しかし長崎にスチールからの速攻につなげられ、ゾーン守備を攻略され3点弾を高確率で決められた。ゴール下でもオフェンスリバウンドからセカンドチャンスを決められ、キングスはミスからの失点も増えた。キングスも守備から立て直そうとするが、長崎が難しいシュートを決め、勢いを止められなかった。
岸本は20日に続き、21日も2桁得点でチームを引っ張った。14日の試合で負傷した手首についても「100%ゲームに集中できている状態で、感覚も戻ってきた」と心配はなさそうだ。
27、28日には今季未勝利の名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの試合が控えている。1勝でもすればキングスの西地区優勝が決まる。岸本は「僕自身もみんなも少なからずプレッシャーはある。早く(優勝を)決めたいが、2勝したい」と最後の西地区首位決戦に挑む。
(屋嘉部長将)
狩俣3スチール 長崎に流れ呼ぶ
第1クオーター、キングスに6点リードされていた長崎に流れを持ってきたのが宮古島出身の狩俣昌也だった。
ヴィック・ローがハンドラーをする中、狩俣がスチールを仕掛けてボールを奪い、そのまま得点した。直後にもキングスのスローインをスチールし、仲間の得点につなげた。最終的にはチーム最多の3スチールでキングスの攻撃のリズムを崩すことに成功した。
今季、B1に昇格した長埼で主将を務めている。キングスに勝ち、今季24勝目を挙げたが「もっと勝てたと思うすごく悔しいシーズン」と振り返る。この秋には長崎のホームアリーナが完成する。「今季以上に来季は大切なシーズンになる」と今季残り4試合を勝ち、来季につなげるつもりだ。
(屋嘉部長将)
長 崎 24勝32敗
91―84(26―24,25―29,19―14,21―17)
キングス 40勝16敗
出だし悪くなかった
桶谷大HC(キングス)の話 長崎がめちゃくちゃ良かった。出だしは悪くなかったが、91点取られてしまった。(相手の流れを)切りたいところでタフショットを決められてしまった。長崎に攻撃で15リバウンドを取られたというのが一つの敗因になった。(CSに向けて)残り4試合で仕上げていかないといけない。
最後まで戦い続けた
前田健滋朗HC(長崎)の話 20日はチームとして非常に悔しい、受け入れてはいけないゲームをしてしまった。21日はチーム一丸となって最後までファイトし続けることができた。選手たちが素晴らしいマインドセットで戦ってくれたことがきょうの一番大きな部分だった。