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キングス 地区V7お預け 名古屋Dに3連敗 第2Q、流れ失い大量失点 <Bリーグ>第57戦【27日の試合】


キングス 地区V7お預け 名古屋Dに3連敗 第2Q、流れ失い大量失点 <Bリーグ>第57戦【27日の試合】 キングス―名古屋D インサイドへ切り込み、パスを出すキングスの岸本隆一=27日、愛知県のドルフィンズアリーナ(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は27日、愛知県のドルフィンズアリーナで名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(同2位)と対戦し、77―83で敗れた。通算成績は40勝17敗で、西地区首位をキープしている。前半はターンオーバーから速攻を許すなどし、得点を重ねられたキングス。岸本隆一の3点弾などで追いすがるも名古屋Dの須田侑太郎に前半だけで17得点されるなどし、35―43で折り返した。後半に入っても名古屋Dの流れを止められない。キングスは第4クオーターにヴィック・ロー、小野寺祥太、今村佳太の連続得点で点差を1桁まで縮めたが、そのまま逃げ切られた。次戦は28日午後3時5分、愛知県のドルフィンズアリーナで名古屋Dと対戦する。この試合でキングスが勝利すれば、7シーズン連続の西地区優勝が決まる。


岸本 次戦へ「3敗分取り返す」

 あと1勝すれば西地区7シーズン連続の優勝がかかるキングス。今季一度も勝利していない名古屋Dを倒そうと敵地に乗り込んだが、名古屋Dの意地、ファンの赤い壁に飲み込まれてしまい勝利を逃した。

 第1クオーター(Q)は互いに点を取り合う展開が続いたが、残り1分から牧隼利、ヴィック・ローがスチールされて速攻で連続失点。「前半の流れをここで持っていかれた」(桶谷大HC)。第2Qはキングスにも所属していた須田侑太郎を中心に得点を重ねられ、相手に29点のビッグクオーターをつくられた。

 第3Q以降は守備は機能しつつも、得点がなかなか伸びなかった。岸本隆一を中心にインサイドへ仕掛け、相手守備を収縮させて外へパスを出し3点弾を狙った。だが、成功率は22・6%と相手の41・7%に差をつけられた。試合を通して連続得点も10回しかなく攻撃が続かなかった。

 シーズンでの対戦で、名古屋Dに初めて勝ち越しを許した。持ち越しが続く地区優勝へ、28日の試合は、ターンオーバーやセカンドチャンスからの失点を減らすだけでなく、3点弾による失点をどれだけ減らすかが重要になりそうだ。「(今季3敗の)数字は取り返すのは無理だが、3敗分(の悔しさ)は取り返したい」と岸本。「何も終わってはいない。しっかり切り替えたい」。多くは語らずも、ファンへ優勝を届ける覚悟を言葉に乗せた。

 (屋嘉部長将)


須田ストップへ「責任感持って」 守備職人・小野寺

 過去2戦、勝利を決定づけるシュートを決められていた名古屋Dの須田侑太郎に、26得点と大暴れさせてしまった。

キングス―名古屋D 名古屋Dの須田侑太郎(左)にプレッシャーをかけるキングスの小野寺祥太(右)とヴィック・ロー(屋嘉部長将撮影)
キングス―名古屋D 名古屋Dの須田侑太郎(左)にプレッシャーをかけるキングスの小野寺祥太(右)とヴィック・ロー(屋嘉部長将撮影)

 キングスは岸本隆一、今村佳太、小野寺祥太らが代わる代わる須田に付いたがスピードやパス回し、スクリーンなどを使い、キングスの守備をはがして第2Qだけで3点弾4本を含む15得点を決められた。さまざまな選手につき、守備で貢献した小野寺だが、「小さなミスで3点弾を打たれてしまった」と須田のプレーを悔しそうに振り返る。

 この試合を合わせて3試合で須田に活躍させてしまった。28日の試合でもどのように須田を止めるかが勝利の鍵になる。対策の詳細は伏せたが「僕自身もっと責任感を持っていかないといけない」と小野寺。キングスが誇る守備職人は悔しさも抱えながらも前を向いている。

 (屋嘉部長将)


(ドルフィンズアリーナ、5634人)
名古屋D 38勝19敗
 83―77(14―13,29―22,16―14,24―28)
キングス 40勝17敗

3戦全敗の借り返す

 桶谷大HC(キングス)の話 セカンドユニットのところでターンオーバーをして、流れを持って行かれてしまった。2クオーターはビッグクオーターをつくられてしまった。28日はそこを修正して戦いたい。名古屋Dには今季3試合して全て負けているので、そこはプライドをかけて、その3個分の借りを返したい。

守備が素晴らしかった

 ショーン・デニスHC(名古屋D)の話 守備とリバウンドが素晴らしかった。タフなチームにできたことはよかったし、あす(28日)も必要だ。第4クオーターはターンオーバーやセカンドチャンスから得点されている。あすはそこを修正していきたい。