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キングス、地区V望み 広島に快勝 89―80<Bリーグ>最終戦【6日の試合】


キングス、地区V望み 広島に快勝 89―80<Bリーグ>最終戦【6日の試合】 キングス―広島 第2クオーター、果敢に攻めるキングスのジャック・クーリー=5日、広島県の広島サンプラザホール(Bリーグ提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は5日、広島サンプラザホールで広島ドラゴンフライズ(同3位)と対戦し、89―80で勝利した。連敗は4で止めた。同日行われた西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズが佐賀バルーナーズに81―77で勝利したため、地区優勝は持ち越された。名古屋Dが6日の試合に負けると、キングスの7シーズン連続の地区優勝が決まるが、名古屋Dが勝利すると勝ち星で並び、直接対決で敗れているキングスは2位となる。前半は岸本隆一、ジャック・クーリーのラインで得点を重ねた。3点弾も今村佳太の3本を含む計8本を高確率で決めた。第2クオーター(Q)に9連続失点で逆転されるも、途中出場の田代直希の活躍で流れを引き戻し、42―34で折り返した。後半に入っても守備から相手のターンオーバーを誘い、何度も攻撃につなげた。第4Qだけで小野寺祥太が3点弾2本を決めるなど、そのまま逃げ切った。広島所属で県出身のアイザイア・マーフィーは8得点だった。キングスは既にチャンピオンシップ(CS)進出を決めており、クオーターファイナル(QF)が10日から13日に行われる。2戦先勝方式が採用され、1勝1敗の場合は1日おいて第3戦を行う。5日現在、相手は確定していない。

連敗止め久々の笑顔 CSに向け大きな1勝に

 今季レギュラーシーズン(RS)最終戦を勝利で飾り、連敗を4で止めたキングス。目指すバスケットができたためか、最近の試合ではあまり見られなかった選手の笑顔が、試合中にも見られた。

 攻撃では岸本隆一がドリブルで相手守備をかき回し、隙を狙ってはゴール下のジャック・クーリーへパスを供給、得点を重ねる。ゾーン守備をひかれても、今村佳太がすぐに3点弾を決めた。3点弾の成功率が44・8%と高く、相手守備もゴール下だけを守ることができなかったために、インサイドでもクーリーやアレン・ダーラムらが得点を重ねていった。追い上げられる場面もあったがセカンドユニットも含めて守りから攻撃へ、いい流れをつくることができた。

 西地区7連覇は6日の名古屋Dの試合結果によるところはあるが、連敗を止めて、RSを勝利で終えたのはチャンピオンシップ(CS)に向けて大きな1勝になりそうだ。

 4日の試合、5得点に抑えられていたクーリーは22得点と活躍した。久々の勝利に「苦しい時間が続いていたが、普段プレータイムの少ない田代選手などが躍動し、勝てたことを非常に誇りに思う」とうれしそう。CSに向けて「今日のように自分たちのバスケットボールを遂行できるように準備する」と気持ちを切り替え、リーグ2連覇へ挑む。

(屋嘉部長将)

セカンドユニット 流れ変える

キングス―広島 第2クォーター、3点弾を狙うキングスの田代直希(Bリーグ提供)

 4日の試合後に桶谷大HCが修正点に挙げていたセカンドユニットが試合の流れを変えた。

 中でも4日の試合にプレータイムのなかった荒川颯と田代直希が見せた。荒川は激しい守備から相手のラインクロスを誘うなどしたほか、要所では3点弾を沈めた。5試合ぶりの出場となった田代は、第2クオーターの9連続失点の悪い流れを自身の3点弾で遮断。その後も相手外国籍選手のファウルを誘発し、小野寺祥太の3点弾もアシストした。

 守備では一定の安定感はあったものの、得点はまだ伸びていない。CSを勝ちきるためにも、安定的なセカンドユニットの存在が重要になってくる。

(屋嘉部長将)


(広島サンプラザホール、4677人)
 キングス 41勝19敗
  89―80 (21―16,21―18,22―19,25―27)
 広島 36勝24敗

我慢強く戦えた

 桶谷大HC(キングス)の話 我慢強く最後まで戦うことができた。自分たちがやるべきことを改めて理解し、キングスのカルチャーを胸に戦えたことが、勝利につながった。アウェーの地でも多くのファンが会場に駆け付け声援を送ってくれたおかげで、勝利することができた。