プロバスケットボールBリーグ1部の年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)のクオーターファイナル(QF、準々決勝)が11日、各地で行われた。琉球ゴールデンキングス(西地区2位)は東京都の有明コロシアムでアルバルク東京(東地区2位)と第2戦を戦い、69―73で敗れた。対戦成績は1勝1敗。13日午後7時5分から同会場で行われる第3戦の勝者がセミファイナル(準決勝)に進む。前半、キングスはミスから攻撃機会を失い、なかなか得点が伸びない。A東京に攻撃のテンポを上げられ、3点弾も高確率で沈められて35―46で折り返す。後半はキングスが守備で相手の得点を抑え、小野寺祥太、岸本隆一、アレン・ダーラムの3点弾が決まった。ヴィック・ローの連続得点で2点差まで詰めるも、その後は点が伸びず再びリードを広げられた。キングスは岸本の3点弾などで食らいついたが、逆転には至らなかった。CSのほかの試合は宇都宮ブレックス、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、広島ドラゴンフライズが勝利した。
堅守に一度もリード奪えず
10日の試合で先勝し、セミファイナル(SF)進出に王手をかけていたキングスだったが、今季レギュラーシーズンで同一カード連敗をしていないアルバルク東京の堅守を崩せず、一度もリードできなかった。
試合序盤は競り合う展開だったが、キングスは第1クオーター(Q)途中からパスミスなどがかさんで攻撃機会を失った。その間に得点を重ねられ、第1Qで10点差を背負った。
後半、小野寺祥太が3点弾を沈め、相手からオフェンスファウルを誘発するなど奮起して、キングスに流れを呼び込む。ヴィック・ローの連続得点で2点差まで詰める。しかし、A東京の堅守の前にキングスはボールを動かせず、フリーの状況で3点弾を放つ機会をなかなか作れなかった。追い上げムードもあったが、フリースローの成功率で差をつけられるなどアウェーの洗礼もあり、最後まで点差を埋められなかった。
1勝1敗と並び、勝敗は13日の試合に持ち越された。それでも「みんな結構ポジティブです」と小野寺。試合序盤に連続失点を許したことが大きかったと振り返りながらも「悪い部分は修正し、リフレッシュもしたい。(勝利した)第1戦と同じように我慢することが大事になってくる」と声は明るい。決戦の月曜日に向け、チームとして是が非でも勝利をつかみに行く。
(屋嘉部長将)
カーク、体張り続ける
リバウンドで苦しんだキングスだったが、アレックス・カークがインサイドで体を張り続けた。
スリービッグの時間帯が多くなる中で、ゴール下で優位な展開を作り続けた。8つのリバウンドを取りながら、外れそうになった味方のシュートをリングに押し込むなどして、13得点を稼いだ。一方、A東京がインサイドへの警戒を強める中、リバウンドを計8本多く奪われた。セカンドチャンスも4点多く決められるなど、キングスは武器であるインサイドで厳しい戦いを強いられた。
古巣のA東京との対戦は2日間連続で激戦になった。「試合に関わる全ての人が疲弊している状態だと思うが、最後は気持ちが重要になってくる。月曜日もタフな戦いになる」と第3戦へ気持ちを切り替えた。
(屋嘉部長将)
【B1チャンピオンシップ】
▽準々決勝第2戦(東京有明コロシアム、9011人)
A東京(東地区2位)1勝1敗
73―69(19―9,27―26,13―17,14―17)
キングス(西地区2位)1勝1敗
トラベリングの差
桶谷大HC(キングス)の話 トラベリングの差だと思う。ターンオーバーも最初は多かった。シュートを打てずにオフェンスが終わってしまったのもある。後半は自分たちのバスケができたと思う。きょうの3、4クオーターのようなバスケットを貫いて、3戦目を取りにいきたい。
フィジカル面で対応
デイニアス・アドマイティスHC(A東京)の話 フィジカル面で出だしからしっかり対応したのが勝因だ。特に前半はターンオーバーがなく、オフェンスもコントロールできたと思う。3戦目のポイントはターンオーバー、それとリバウンドをいかに取れるかが鍵になる。
【B1チャンピオンシップ】
広島 77―70 三遠
名古屋D 78―69 三河
宇都宮 67―58 千葉J