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永山が男子73キロ級優勝 重量挙げ・全日本学生個人選手権


永山が男子73キロ級優勝 重量挙げ・全日本学生個人選手権
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 重量挙げの第70回全日本学生個人選手権大会は10日、大阪府羽曳野市・はびきのコロセアムで開幕した。第2日の11日、男子73キロ級の永山盛耀(もりあき、糸満高―日本大3年)がスナッチ125キロ、ジャーク158キロ、トータル283キロで優勝をつかんだ。女子71キロ級の仲宗根夢来(めぐ、本部高出―名桜大3年)はスナッチ80キロ、ジャーク99キロ、トータル179キロで3位に入った。10日の試合に出場した同55キロ級の岸良愛天音(嘉手納高―鈴鹿大2年)は4位、同59キロ級の米増希々花(糸満高―九州国際大3年)は6位だった。


「力出し切れた」 スナッチは自己ベスト

 73キロ級の永山盛耀(日本大3年)が初の全国一を手にした。これまでは今年3月の全日本学生選抜2位が最高だった。「素直にうれしい」と重ね続けた努力の成果を喜んだ。

 スナッチは自己ベストの125キロ、ジャークはベストに2キロ届かなかったものの158キロを、いずれも2本目で成功させ、2位とトータル1キロ差で競り勝った。「どちらも3本目は落としてしまったが、そこでも取り切る選手になりたい」と戦う姿勢は常に全開だ。

 新たな境地にたどり着いたのは4月。大学の大湾朝二コーチや周囲から課されていたのは、「力を使わずにバーベルを持ち上げる」という難題だった。「パワーじゃなくて技術の部分が大事になる。練習の質を高めつつ、量もこなした」と試行錯誤してきた。「前と同じ重量を挙げても軽く感じるようになった」と変化を感じた瞬間があった。

 大会ごとに記録を伸ばし続け「やるべきことはやっていたので、結果は出ると思っていた。力を出し切れた」と思いをたぎらせた。糸満市出身。「地元の人も喜んでくれるとうれしい」と思いをはせた。

 (大城三太)


仲宗根 けが越え3位 女子71キロ級

女子71キロ級 ジャーク99キロを成功させる仲宗根夢来(提供)

 従来87キロ級の仲宗根夢来(名桜大3年)は3階級下げた71キロ級で3位に輝いた。「けがが多く、比嘉敏彦先生と相談しながら階級を下げようと、昨年9月ごろから減量に取り組んできた」と語る。

 本部中3年、本部高2年の頃に左膝半月板を損傷し手術を経験した。大学で記録を伸ばし続けたが、腰痛などのけがに悩まされた。84キロの体重を70キロまで落とし、これまでのような痛みは出ていない。「一時は66キロまで落とした。バーベルの重みはそれほど感じていない」と従来通りの感覚を保ち続ける。

 今大会1位の選手はスナッチで日本新を樹立し、その差は23キロ。「スナッチに課題が残った。このままでは上位と戦えない。自分に厳しく練習を重ねたい」と誓った。

 (大城三太)


 【男子】
▽73キロ級 (1)永山盛耀(日本大)トータル283キロ(スナッチ125キロ、ジャーク158キロ)

 【女子】
▽55キロ級 (4)岸良愛天音(鈴鹿大)166(72、94)
▽59キロ級 (6)米増希々花(九州国際大)172(76、96)
▽71キロ級 (3)仲宗根夢来(名桜大)179(80、99)