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興南男子 エアライフルV 伊志嶺、呼吸法で集中 九州高校ライフル


興南男子 エアライフルV 伊志嶺、呼吸法で集中 九州高校ライフル エアライフル60発競技少年男子を制した興南の伊志嶺千空(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 ライフルの九州高校射撃競技選手権大会は15日、大分県立庄内屋内競技場で行われ、エアライフル男子団体で興南(伊志嶺千空、三浦和真、東潤)が1797・5点で2年ぶり4度目の優勝をつかんだ。団体戦はエアライフル60発個人戦3人の成績の合計点で競われた。1位の伊志嶺(3年)、3位の三浦(同)がチームをけん引し、12位の東潤(1年)も貢献した。ビームピストル60発少年女子の伊禮心夏(仙台育英沖縄2年)は予選530点の4位で決勝へ進み、決勝は222・3で2位に入った。


 男子興南は3年の伊志嶺千空(ちから)、三浦和真が本領を発揮し、東潤が1年生ながら堂々の結果を残した。個人成績3人の合計点で頂点をつかんだ。

 個人1位の伊志嶺は「2週間前に右足かかとに、ひびが入るほどのけがをしてしまい、1週間は練習ができなかった」と万全ではなかった。それでも集中力が持続した理由に呼吸法を挙げた。「口で吸って口で吐く」という呼吸法を試し、「体の力が抜けて重心が下半身にいくことでぶれが少なく、生じる隙も少なくなった」と新たな境地で競技と向き合っていた。

 三浦は個人2位。伊志嶺と共に昨年7月に団体全国7位を経験しており、「ずっと一緒に互いを高め合う存在」とチームの2トップとして切磋琢磨(せっさたくま)してきた。今大会は「最後まで集中できた。周りと比べずに自分の射撃ができた」と納得の内容。

エアライフル男子団体で2年ぶり4度目の優勝を果たした(左から)興南の東潤、伊志嶺千空、三浦和真(提供)
エアライフル男子団体で2年ぶり4度目の優勝を果たした(左から)興南の東潤、伊志嶺千空、三浦和真(提供)

 1年の東潤は12位。「先輩は全然レベルが違った」と刺激を受けていた。

 三浦は「全国総体に懸ける思いは強い。国民スポーツ大会でも結果を残したい」と仲間と刺激し合いながらの全国上位を誓った。

 (大城三太)


伊禮(仙台育英)ビーム2位 緊張に打ち勝ち自己最高位

伊禮心夏

 ビームピストル60発で2位を射止めた伊禮心夏(仙台育英沖縄2年)は「緊張に打ち勝つことができた。自分で自分を褒めたい」と声を弾ませた。これまでは九州4位が最高成績。「悔しさもあるが、1発ずつ勝負となった決勝は周りの目を気にせず、自分のペースを維持できた」と収穫を得た様子だった。

 競技を始めたのは1年生からで本格的に取り組んだのは去年12月から。沖縄市の学校から興南高に通い、仲本正樹コーチらに指導を仰ぎ、急成長を遂げている。「それまでは独学だったが、仲本コーチや部員が仲間として接してくれているおかげで記録を伸ばせている」と感謝する。

 7月の全国に向け、「上位を目指すが、楽しむことも忘れないようにしたい」と歩みを止めずに突き進む。

 (大城三太)