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世界向け 突き進む 自転車ロードレース・仲村陽子 ニセコ3年連続制す


世界向け 突き進む 自転車ロードレース・仲村陽子 ニセコ3年連続制す 北海道の市民レース「ニセコクラシック」の女子ロード150キロで連覇を達成した仲村陽子(仲尾次嗣正氏提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 自転車ロードレースの仲村陽子(51)=FIETS、浦添市=が、16日に行われた北海道の市民レース「ニセコクラシック」の女子ロード150キロで連覇を達成した。タイムは4時間33分17。2022年は85キロで1位を獲得しており、3年連続で優勝をかっさらった。「2026年は世界選手権がニセコで開催されることが決まっており、世界各国から集まるレーサーの中で1番になれるよう頑張りたい」と大きな目標に向かって突き進んでいる。

 150キロの距離に加え、山あり谷ありの過酷な山岳コースで覇を競った。「高低差を示す獲得標高は2479メートル。下りの疾走感が最高で、アドレナリンが全開になる。苦しいことの連続だが、勝てた時の喜びは何にも代えがたい」と魅力を語る。「レースは常に楽しい。負けた悔しさをばねにしてきたからこそ、ここまで上達できた」と競技人生を振り返る。

 昨年9月に群馬で行われた、全日本実業団のJフェミニンツアーのレース(54キロ)では、2日間とも1位に輝いた。23年の「かごしま国体」の女子個人ロードレース(47・5キロ)で9位、22年の「とちぎ国体」の同レース(52・8キロ)で10位に入る実力者だ。

 ペダルをこぎ始めたのは39歳から。「全くスポーツ経験がなく、不健康でダイエットが目的だった」と笑う。安いロードバイクにまたがって競技人生をスタートし、1年後には県代表として都道府県対抗大会に出場していた。22、23日には静岡県伊豆市で実施される全日本選手権レースへ出場する。過密日程の合間を縫って、整体師の新垣みどりさん=宜野湾市=に体のこりをほぐす施術をしてもらう姿があった。「自転車を通してさまざまな人と出会い、交流を通して人生の幅が広がった」と、日々の生活に潤いをもたらした自転車競技に感謝の思いを込めた。

 (大城三太)