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ボクシング・根間(陽明高支)バンタム級V 全九州高校総体


ボクシング・根間(陽明高支)バンタム級V 全九州高校総体 相手と激しく打ち合う陽明高支の根間空志(左)=23日、那覇市の県立武道館(渡真利優人撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 全九州高校体育大会は23日、九州各地で行われ、ボクシング男子バンタム級Aパート決勝で根間空志(陽明高支)が判定勝ちし、優勝した。同ピン級インターハイ出場決定戦では、比嘉暖人(球陽)が判定勝ちし、全国総体出場権を獲得した。体操男子個人総合では山﨑海音(具志川東中―出水商)が80・050で頂点に立った。

連打の応酬制すも「悔しい」

 開口一番「悔しい」と唇をかんだ根間空志(くうと)(陽明高支3年)。男子バンタム級Aパートで九州初制覇したものの「倒せる相手だったのにもかかわらず、自分のパワーを出せなかった」と反省の弁を述べた。

 1、2回はジャブを浴び続けた。スピード感のあるノーモーションのパンチが根間の額に放たれる。「激しく打ち合っていたが、ジャブをもらいすぎてしまった」と振り返った。セコンドについた父の仁さんがすかさず「手数を出せ。(脇を)しぼれ」とげきを飛ばした。

 3回は接近戦から互いに連打を応酬する展開に。相手の勢いが弱まるとすかさず、素早いワンツーとショートパンチをたたき込んだ。打撃戦を3―2の判定勝ちで制したものの、内容には納得いかない様子だった。

 仁さんも過去に同じバンタム級で九州総体を制覇しており、父子で九州王者となった。仁さんは「結果にはまだまだ満足していない」と語りつつも「足を使って流れを引き寄せたのは良かった」と評価した。

 8月には全国総体が控える。根間は「スパーリングをこなし、自分のボクシングを出したい」と準備を進める。

 (渡真利優人)

男子ピン級 比嘉(球陽)全国へ 徹底ボディーで判定勝ち

ボディーを打ち込む球陽の比嘉暖人(左)

 猛進し渾身(こんしん)のボディーをたたき込む。男子ピン級の比嘉暖人(はると)(球陽3年)は全国総体の切符を手にした。「高校最後の試合だったかもしれない。絶対に勝ちたかった」とりんとした表情で汗を拭った。

 163センチの比嘉よりも背の低いサウスポーの相手にインファイトを挑み、プレッシャーを与えた。1回、左ストレートを繰り返す相手に、ノーモーションの右ストレートと左ボディーをテンポよく放った。相手が疲れた表情を見せると「『勝てる』と自信を持てた。左ボディーを徹底した」と振り返った。

 作戦通り、3回終盤では繰り返し放つボディーで相手が引き下がる場面も。序盤から一貫して流れを渡すことなく、5―0の判定勝ちだった。

 スピードで攻めてくる選手を攻略することが課題という。「全国では初戦突破を目標に全力で戦う」と語った。

 (渡真利優人)


<ボクシング>

 (県立武道館アリーナ)

▽バンタム級決勝

根間空志(陽明高支) 3―2 所(宮崎)

▽ピン級全国総体出場決定戦

比嘉暖人(球陽) 5―0 山口(長崎)