有料

トランポリン・W杯 又吉がタンブリング5位 久々の国際大会、力出し切る 現役復帰祝いに「幸せ」


トランポリン・W杯 又吉がタンブリング5位 久々の国際大会、力出し切る 現役復帰祝いに「幸せ」 力強いタンブリングの演技を見せる又吉健斗(本人提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 トランポリンのワールドカップ(W杯)が8日(現地時間7日)までポルトガルのコインブラで行われ、男子のタンブリングに出場した又吉健斗(具志川東中―静岡・磐田東高―静岡産業大学出、スポーツクラブkenken)は決勝に進出し、26・200点で5位だった。

 一度、現役を引退した又吉健斗(スポーツクラブkenken)が約2年ぶりに日本代表としてワールドカップ(W杯)の舞台に戻り、復帰戦で5位に入った。又吉は「メダルを狙っていたので悔しい気持ちはあるが、久しぶりの国際大会としてはいい結果だった」と手応えを感じているようだった。

現役復帰後初の日本代表として出場したワールドカップで5位になった又吉健斗(本人提供)

 決勝は自信のある演技構成で挑んだ。国内大会で又吉だけが成功している高難度の「後方伸身2回宙返り3回ひねり」を最後の技に組み込み、着地もしっかりと踏ん張ることができた。演技を終えると観客席から大きな歓声と拍手が又吉に送られた。

 2022年のW杯で日本人初となる銅メダルを獲得するなど日本のエースとして活躍していたが、大学卒業とともに選手として一線を退いた。県内で指導者をしていたが、教え子たちから刺激を受けて23年9月に現役復帰した。

 大会ではほかの国の選手やコーチから「カムバック」、「ナイス、健斗」などと日本代表復帰を祝われた。「復帰することをいろいろな人が望んでくれていて、一緒に競えることがうれしく、幸せだった」と振り返った。

 現状の実力は出し切ったものの、優勝と3・5点差があるなど世界との差を明確に知ることもできた。「演技点は世界に通用したので、(技の)難度点を上げて世界のトップと戦える演技構成にしていきたい」とさらなるレベルアップを誓う。来年の世界選手権で日本人初のメダル獲得を狙いにいく。

 (屋嘉部長将)