アーティスティックスイミング(AS)の濱里莉愛(沖縄カトリック小6年、宜野湾市)が全国出場を懸けて、ジュニアオリンピック予選(7月13、14日・福岡)に挑む。チーム、デュエット、ソロの3種目に出場する。
中でもソロは、6月に大阪で行われた関西選手権でジュニアの部フリールーティンで1位に輝いた。
ASは音楽に合わせて演技を行い、技の完遂度、他の選手との同時性、演技構成や芸術性、表現力、技の難易度を競う採点競技。153センチの濱里は、オーケストラが織りなす壮大な曲調に合わせて演技をこなした。足の回転技を最も得意とする。「一つ一つの技を焦らずに笑顔でやりきれた。バランスを崩さず、回りきって高さも出すことができた」と練習の成果を十分に発揮した。小学5年生の頃には、ソロで全国7位に入賞した経験もある。
指導する波之上スイミングスクールの西田早穂コーチは「彼女の魅力は何と言っても、すらっと伸びた細い脚。足の形もきれい。見た目の評価も大事になる競技で、どの指導者も絶賛する程の美しさがある。体の柔軟性や高さも持ち合わせている」と語る。
波之上スイミングスクールでは、小学2年生から高校2年生までの17人が日々の練習に精を出す。練習は週5日間。通常のプールなので深い場所でも1・2メートルしかない。ASの練習をするには浅く、限られた環境で奮闘している。週末には水深のある奥武山水泳プール、時には那覇商業高の水球用プールを使わせてもらう。西田コーチは「2メートルでも浅い方で、3メートルはほしい。それでも環境は言い訳にできない」と苦笑いする。
濱里は「身長は低い方だけど、高さを出して演技を大きく見せたい。ミスなく、練習通りに泳ぎ切りたい」と平常心で上位を目指す。
(大城三太)