8509人の観客が集まったホームでの開幕戦を、琉球ゴールデンキングスは勝利で飾れなかった。プロバスケットボールのりそなグループBリーグ1部(B1)のキングス(西地区)は5日、沖縄市の沖縄アリーナで三遠ネオフェニックス(中地区)と今季開幕戦を行い、延長戦までもつれ込むも92―96で敗れた。前半からお互いに得点を取り合う展開となる中で、岸本隆一が前半だけで14得点を決め、46―38で折り返した。後半に入ってもヴィック・ローの得点などでリードしたが、外国籍選手のファウルトラブルもあり、三遠に追い上げられ、試合終了間際に3点リードされた。それでも岸本の3点弾で追い付くと延長戦に突入した。延長戦ではロー、アレックス・カークが得点するもミスなどから攻撃の機会を失い、逃げられた。次戦は6日午後6時5分から、沖縄アリーナで三遠と対戦する。
三遠 1勝
96―92(19―22,19―24,24―22,22―16,延長12―8)
キングス 1敗
延長戦までもつれ込む激戦となったが、4点差で三遠に2018年以来の黒星を喫した。
リーグ屈指の得点力のある三遠に対し、キングスは激しい守備で対応した。攻撃では岸本隆一を中心に得点を重ね、最大15点のリードを奪った。しかし、4クオーター(Q)になるとキングスの守備に三遠が対応し始め、徐々に追い上げられた。残り21秒で3点弾を決められリードを許したが、岸本が3点弾を決め返して延長戦に突入した。
延長戦では3ビッグを選択し、ヴィック・ロー、アレックス・カークの得点で三遠に食らいつくも、疲れの影響もあったのかミスで攻撃機会を失い、そのまま逃げ切られた。
開幕戦で悔しい負けをしたものの、けがをしていたローの復帰やチームの持ち味のリバウンドで強さを見せるなど、好材料もあった。昨季まで少なかった速攻も三遠を上回るなど、新たなキングスの姿も見せた。一方、試合途中で伊藤達哉が負傷し、そのままコートを離れるなど不安な要素も残った。
チーム最多の24得点を挙げた岸本は「結果は残念だったが、まだまだ始まったばかり。下を向いている暇は本当にない。前を向いてみんなで戦っていきましょう」と観客へ今季の決意を語るように力を込めた。
(屋嘉部長将)
下を向くことない
桶谷大HC(キングス)の話 ゲームプランとしては悪くなかった。途中までは自分たちでいい形に持って来られた。そこから3点弾を決められ、ターンオーバーが出て、三遠にやられたくないことを最後に持って行かれた。下を向くことなく、成長しながら勝ちに行きたい。
我慢強く戦えた
大野篤史HC(三遠)の話 本当にタフなゲームになったが、最後まで我慢強く選手たちが戦ってくれたおかげで勝利をつかむことができた。ハーフタイムでは自分たちの守備から攻撃にフォーカスできていなかったので修正しようと話した。