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上間(沖縄工)スクラッチV 残り半周、肉薄制す 県高校新人大会・自転車


上間(沖縄工)スクラッチV 残り半周、肉薄制す 県高校新人大会・自転車 スクラッチ決勝 疾走する沖縄工業の上間正葵(手前)=19日、県総合運動公園自転車競技場(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 県高校新人体育大会の自転車競技は19日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場で第1日を行った。1キロタイムトライアル決勝は久貝一心(北中城)が1分6秒313をマークし、大会新記録を樹立した。チームスプリント決勝は北中城A(平良栄棋、喜如嘉朝煌、久貝一心)が1分7秒052で頂点に立った。スクラッチ決勝は上間正葵(沖縄工)が制した。


 残り半周。先頭集団の肉薄した戦いを制したのは上間正葵(沖縄工2年)だった。「勝てると思っていなかった」と驚いた表情を浮かべつつ、自身初となる栄冠に喜びをかみしめた。

 競技場を24周回し、8キロを走行するスクラッチ。パレード走行を終えると、すぐさま上間と高地広海(同)が先頭をキープした。風の抵抗を避けるため、先頭を入れ替えながらの走行。12周回目あたりからは先頭集団に6人、第2集団に4人が固まり、レースが進んだ。

 レースが動いたのは21周回目。先頭集団にいた高地が仕掛けるように一気に飛び出した。レース中「高地が優勝するのかな」と頭をよぎった上間だが、必死に背中を追った。残り1周あたりで高地がわずかに失速。追いついた上間と嶺井陽斗(知念)がデッドヒートを繰り広げた。「無我夢中でペダルを踏んだ」といい、執念の勝利だった。

 優勝にも「運が良かっただけ」と控えめな上間。意外にも長距離は苦手だといい「速いスピードで長い時間、相手を引き離すことができるようにしたい」と練習を重ねていく。

 (渡真利優人)