秋本議員を逮捕 東京地検 6100万円受託収賄容疑


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 東京地検特捜部は7日、洋上風力発電事業の国会質問の見返りなどとして日本風力開発側から総額で約6100万円の賄賂を受け取ったとして、受託収賄容疑で衆院議員秋本真利容疑者(48)=自民党を離党、比例南関東=を逮捕した。政府が再生可能エネルギー普及の「切り札」と位置付ける洋上風力発電を巡る不透明な資金受領は、政界の汚職事件に発展した。
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 賄賂を提供したとされるのは同社の塚脇正幸前社長(64)で、特捜部は在宅のまま贈賄容疑で捜査する。同社は青森県・陸奥湾や秋田県沖などで洋上風力発電事業への参入を検討してきた。
 秋本容疑者は2019年2月、国会で青森県の海域について「過度な規制」をしないよう要請していた。同社も参加したとされる洋上風力発電の第1弾入札では21年12月、三菱商事を中心とした企業連合が対象となった3海域全てを落札し、日本風力開発などは反発。秋本容疑者は22年2月、国会で事業者公募の評価基準見直しを求めた。
 特捜部は、秋本容疑者が塚脇氏から、同社に有利な国会質問をするよう継続的に頼まれていたと判断した。