米掃海艦　石垣を出港　次の寄港地不明

石垣港を出港する米海軍掃海艦パイオニア（中央）＝８日午後３時ごろ、石垣市南ぬ浜町
　【石垣】７日に石垣市南ぬ浜町の石垣港クルーズ船バースに入港、接岸していた米海軍掃海艦「パイオニア」が８日午後２時５５分ごろ、出港した。次の寄港地は明かされていない。寄港は県や港湾労働者の組合からの自粛要請に反して強行されたもので、掃海艦に向けてバリケード越しに「戦争をあおるのをやめろ」という趣旨の英語のプラカードを掲げ抗議する市民の姿もあった。
　バリケードは米側の要請で設置されていた。掃海艦の出港後、業者が撤去した。
　石垣港への掃海艦入港は２００９年以来１４年ぶりで、クルーズ船バースへの入港は初だった。
　チェイス・ハーディング艦長は７日の報道陣の取材に対し、寄港目的について「通常寄港」だとし、石垣港入港前に「掃海訓練を実施してきた」と明らかにした。出港後の寄港地については「スケジュールが確定しておらず、石垣を出港してから次の港を決めることになる。その後で本拠地（長崎県の米海軍佐世保基地）に戻る」と述べていた。
　掃海艦寄港について県関係者は、県が自粛を申し入れていた中での入港に「遺憾だ。今後も関係機関に対し緊急時意外の民間港湾の使用自粛を求めていく」と強調した。　（照屋大哲）