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「ファニーズ」 シネマQ、ミハマ7プレックスで公開中 沖縄をお笑いの島に


「ファニーズ」 シネマQ、ミハマ7プレックスで公開中 沖縄をお笑いの島に
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄の戦後復興の頃、歯科医師でもあった小那覇舞天は「ヌチヌグスージサビラ」と、生き残ったものが笑って暮らしてこそ死者も浮かばれると、即興の民謡や面白おかしい踊りで笑いと元気を届け続けたという。

 1996年、沖縄のお笑い界に彗星(すいせい)のごとく現れたお笑いコンビ「ファニーズ」の山城達樹が早世する、享年26歳。彼の生涯を追ったドキュメンタリーを弟であり演芸集団FECの代表である山城智二が監督した。

 「沖縄をお笑いの島にしたい」と達樹が大学生の時に立ち上げたのがフリーエンジョイカンパニー(FEC)。沖縄にはお笑いの芸能集団が複数存在するが、達樹は互いに切磋琢磨(せっさたくま)、助け合って沖縄を笑いの島にしたいと腐心したという。

 「お笑い米軍基地」「護得久栄昇」など、土地に根差したネタやキャラクターがどんどん生まれているのもFECならでは。舞天さんと達樹さんの笑顔がダブって、笑ったり泣いたりの温かな時間をたっぷりといただいた。(スターシアターズ・榮慶子)