副大臣、政務官　女性ゼロ　岸田再改造内閣　旧統一教会接点２６人　政務官の顔触れ

　政府は１５日の閣議で、第２次岸田再改造内閣の副大臣２６人と政務官２８人を決定した。自民党が政権復帰した２０１２年の第２次安倍内閣以降、初めて女性がゼロとなった。再改造内閣で閣僚は過去最多に並ぶ女性５人だったが、副大臣・政務官は全員男性となり、女性活躍を掲げる政権方針と乖離（かいり）した格好だ。世界平和統一家庭連合（旧統一教会）と接点があったのは副大臣１２人、政務官１４人の計２６人に上った。（６面に関連）
　松野博一官房長官は閣議後の記者会見で、女性の起用がなかった点に関し「今回は閣僚、副大臣、政務官、首相補佐官など全体で多様性にも配慮し、適材適所の人事を行った」と説明した。
　関係者によると、人選は自民各派閥や公明党の推薦を基に、派閥バランスを考慮して構成した。自民所属議員の女性割合が約１２％しかない現状も影響した。政権幹部は「女性議員自体を増やさないと今後も同様のことが起こる」と懸念した。
　副大臣の顔触れを派閥別にみると安倍派６人、麻生派４人、茂木派３人、岸田派５人、二階派１人、森山派ゼロ、無派閥４人。公明３人。政務官では安倍派６人、麻生派４人、茂木派１人、岸田派５人、二階派３人、森山派ゼロ、無派閥６人。公明３人だった。
　政務官の顔触れは次の通り。（敬称略、衆・参の次は当選回数、党名記載なしは自民党）
　【デジタル・内閣府】土田慎（３２）＝東京１３区、衆１
　【内閣府】神田潤一（５２）＝青森２区、衆１▽古賀友一郎（５５）＝長崎選挙区、参２
　【内閣府・復興】平沼正二郎（４３）＝岡山３区、衆１
　【総務】小森卓郎（５３）＝石川１区、衆１▽長谷川淳二（５５）＝愛媛４区、衆１▽船橋利実（６２）＝北海道選挙区、参１、衆２
　【法務】中野英幸（６２）＝埼玉７区、衆１
　【外務】高村正大（５２）＝山口１区、衆２▽深沢陽一（４７）＝静岡４区、衆２▽穂坂泰（４９）＝埼玉４区、衆２
　【財務】瀬戸隆一（５８）＝比例四国、衆３▽佐藤啓（４４）＝奈良選挙区、参２
　【文部科学】安江伸夫（３６）＝愛知選挙区、参１、公明
　【文部科学・復興】山田太郎（５６）＝比例、参２
　【厚生労働】塩崎彰久（４７）＝愛媛１区、衆１▽三浦靖（５０）＝比例、参１、衆１
　【農林水産】高橋光男（４６）＝兵庫選挙区、参１、公明▽舞立昇治（４８）＝鳥取・島根選挙区、参２
　【経済産業・内閣府】石井拓（５８）＝比例東海、衆１
　【経済産業・内閣府・復興】吉田宣弘（５５）＝比例九州、衆３、公明
　【国土交通】石橋林太郎（４５）＝比例中国、衆１▽小鑓隆史（５７）＝滋賀選挙区、参２
　【国土交通・内閣府・復興】加藤竜祥（４３）＝長崎２区、衆１
　【環境】朝日健太郎（４７）＝東京選挙区、参２
　【環境・内閣府】国定勇人（５１）＝比例北陸信越、衆１
　【防衛】松本尚（６１）＝千葉１３区、衆１
　【防衛・内閣府】三宅伸吾（６１）＝香川選挙区、参２