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「組踊たいそう」で体感 なはーと 親子で親しむ


「組踊たいそう」で体感 なはーと 親子で親しむ 「組踊たいそう」を一緒に踊る子どもたち=8月20日、那覇文化芸術劇場なはーと
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 見て、学んで、体を動かして―。組踊を親子で親しんでもらおうと、那覇文化芸術劇場なはーとは8月20日、「組踊たいそう」の催しと組踊版「スイミー」の上演をサマーファミリーシアターの一環として、同劇場で開催した。会場に集まった子どもたちは実演家と共に「組踊たいそう」で楽しく踊り、組踊を全身で体感した。
 「組踊たいそう」は、県立芸大准教授で舞踊家の嘉数道彦が監修と作詞を手がけ、阿嘉修が振り付け、仲村逸夫が作曲した。体操は「名乗り」で始まり、組踊の登場人物や基本的な所作などを基に創作された。舞台で実演家が披露すると、舞台のまわりに集まった子どもたちも元気よく踊った。
 組踊版「スイミー」はレオ・レオニ原作を元に嘉数が脚本と演出を手がけた。親兄弟をジンベエザメに食べられたキビナゴのスルル小(宮崎花澄)が、グルクン大主(高井賢太郎)やミーバイ(玉城知世)らとジンベエザメ(川満香多)を倒すあだ討ち物語。
 宮崎のけなげなスルル小と、泣き出す子どももいるほどの迫力だった川満のジンベエザメとの対比がよかった。後半は、敵討ちに加勢した、歌舞伎風の紅鮭(玉城匠)と女形風のサンマ(上原崇弘)のアクの強い演技が楽しく、くぎ付けになった。 (田吹遥子)
「組踊たいそう」を一緒に踊る子どもたち=8月20日、那覇文化芸術劇場なはーと