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「花売の縁」一人三役 島袋光尋が「感謝の夕」


「花売の縁」一人三役 島袋光尋が「感謝の夕」 組踊「花売の縁」で森川の子を演じる島袋光尋。一人三役を演じた=8月19日、浦添市の国立劇場おきなわ
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 琉球舞踊島袋流家元で重要無形文化財「組踊」保持者(立方)の島袋光尋が8月19日、浦添市の国立劇場おきなわで「2022年度文化庁長官表彰受賞記念 感謝の夕」を開いた。舞踊2題と、組踊「花売の縁」の森川の子、薪木取り、猿引の3役を1人でこなし、技芸の奥深さと幅広さを存分に披露した。
 組踊「花売の縁」の猿引では、はつらつとした動きを披露したが一転、薪木取りはしゃがれ声で唱え、老若を見事に演じ分けた。
 森川の子では、乙樽(嘉数幸雅)や鶴松(上原妃葵)との再会時の驚きとみじめさ、喜びなどの複雑な心境をにじませる演技に、奥深さを感じた。
 組踊の前に、島袋流家元で妻の君子が光尋について語り「最後まで舞台に立ちたいと言っている。支えていきたい」と話した。  (田吹遥子)
組踊「花売の縁」で森川の子を演じる島袋光尋。一人三役を演じた=8月19日、浦添市の国立劇場おきなわ