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障がい者アート 県外にも/展示販売会 自立を後押し/ドアレスアートオキナワ 呉屋マリヤさん


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 障がい者アートのサポートに取り組む呉屋マリヤさん(35)=那覇市=は2022年2月、一般社団法人ドアレスアートオキナワを設立し、県内外で展示販売会を開くなど活発に活動している。「県内のアーティストを発掘、発信し県外、海外へつないでいきたい」と抱負を語る。

 呉屋さんは那覇市出身。これまで美容師やスパ業界、ホテル業界での勤務や専門学校・琉美学園の運営などを経験してきた。福祉に関わったことはなく「単純にアートが好き」というのが活動の動機だ。第三者の立場で障がい者アートを見た時に、いい作品はあるのに対価を得られる機会が少ないと感じ、行動した。
 「作品を見てもらう機会があることが当事者の自立や夢につながる」と設立した団体には、審査を通った30人のアーティストが所属する。アーティストに対しては「一流としてプロ意識を持ってほしい」と作品の質を求め、対等な関係を貫く。
 所属アーティストの作品を県内のホテルが購入して客室に展示したり、企業の泡盛の商品ラベルや会社案内のパンフレットに採用されたりするなど高い評価を得ている。6月には初の県外での展示販売会を横浜市で開催した。「アートに垣根はない」を合言葉に、障がい者アートの可能性を沖縄から発信していく。作品はインスタグラムなどでも見られる。
  (與那覇裕子)

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シンポジウム開催 あす、新報ホール

 ドアレスアートオキナワは17日午後2時から、那覇市の琉球新報ホールで「第2回NEXT DOORシンポジウム―県内と県外を結ぶ」を開催する。入場無料。問い合わせ先はドアレスアートオキナワ、電話050(3196)8886。