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SDGs「共に行動を」 国連総長 達成可能と強調


SDGs「共に行動を」 国連総長 達成可能と強調 持続可能な開発目標(SDGs)に関する首脳級会合で、演説する国連のグテレス事務総長=18日、米ニューヨーク(国連提供、共同)
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 【ニューヨーク共同】グテレス国連事務総長は18日、各国が2030年までの達成を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」に関するニューヨークでの首脳級会合で「いま共に行動すれば、困難に打ち勝てる」と演説し、達成は可能だと強調した。SDGsの取り組みを検証する首脳級会合は4年ぶりで、今回は19日まで。
 発展途上国は新型コロナウイルス流行による経済への打撃から立ち直れていない。SDGsの達成には財政支援や債務減免が不可欠とされ、途上国首脳らからは資金面の支援を求める声が相次いだ。日本を含む先進国の対応が問われている。
 SDGsは貧困と飢餓の撲滅、教育普及、ジェンダー平等など17分野で計169項目の目標を掲げる。18日の会合では「達成は危機的状況にある」と警告し、各国が政策推進と国際協調を約束する政治宣言を採択した。宣言に法的拘束力はないが、全加盟国が危機感を共有し、結束して行動する決意を示した。
 グテレス氏は「単なる目標の羅列ではない。人々の希望と夢、期待が込められている」と訴えた。会合には約100カ国の首脳らが参加。19日には岸田文雄首相やウクライナのゼレンスキー大統領が出席する。
 南米スリナムのサントキ大統領はロシアによるウクライナ侵攻や気候変動に触れ「われわれが関与していない危機で財政を圧迫され、大きな問題となっており対応が必要だ」と演説した。
 日本や米国、英国など7カ国は18日、閣僚級のイベントをニューヨークで開催し、各国の取り組みを加速させるため人工知能(AI)を活用する可能性を話し合った。