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スマホのチャットで紛争解決/日弁連/12月まで無料で実証実験


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日弁連は1日、養育費などを巡る金銭トラブルの裁判外紛争解決手続き(ADR)を、主にスマートフォンのチャット機能で行う実証事業を始めた。法務省と連携し、オンライン化で利便性向上を目指す初の取り組み。12月上旬までの期間限定で受け付け、無料で利用できる。
 1日は東京都千代田区の弁護士会館で相談対応の様子を公開。「養育費の支払いが途絶えてしまい、再開させてほしい」といった悩みが寄せられ、弁護士が真剣な表情で答えを打ち込んだ。責任者の河井聡弁護士は「チャットは時間や場所の制約がないので、忙しい人に気軽に相談してほしい」と呼びかけた。オンラインでのADRは「ODR」と呼ばれ、相談から和解まで対面手続きが要らない利点がある。弁護士が相談を受理した後、相手方に連絡し、支払いの取り決めをチャットで進める。集中的に話し合う際はウェブ会議を活用。強制力はないため、相手方が拒む場合などは手続きが成立しない可能性もある。特設サイトで受け付けている。