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国際社会、辺野古を注視 知事、首相と対話求める 国連人権理訪問


国際社会、辺野古を注視 知事、首相と対話求める 国連人権理訪問 一連の国連訪問を終え、「大きな意義、成果があった」と振り返る玉城デニー知事=21日午後4時過ぎ、スイス・ジュネーブの国連欧州本部
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 特定のテーマについて調査、報告する特別報告者や各機関の幹部などと面談したことついて「大きな成果であり、今後の沖縄県の地域外交とも密接につながっていくと期待している。(特別報告者らの)沖縄訪問を実現するためサポートをしていきたい」と話し、今後も国連関係者との接触を続けていくとした。
 国連関係者と面談する中で、対話による問題解決を重要視する姿勢に共感したとして「ぜひ岸田(文雄)首相と直接、対話によって沖縄と日本政府との信頼構築を図っていきたい。岸田首相に、直接対話する時間をつくってほしい」と求めた。
 県政の最大の課題とする名護市辺野古の新基地建設問題に、国連での成果をどう生かすかを問われ「工事が進んだとしても、全ての条件がクリアになるのではなく、必ずどこかの時点で何らかの問題が生じてくる。その時の対応を、国際社会は常に注目し続ける。次世代のために良好な環境のまま伝えていく努力を続けるという県民の思いは変わらない」と話した。
 今回の訪問を「キックオフ」と位置付け、今後も国際社会に訴えていくための仕組みをつくっていく姿勢を示した。
一連の国連訪問を終え、「大きな意義、成果があった」と振り返る玉城デニー知事=21日午後4時過ぎ、スイス・ジュネーブの国連欧州本部
 【ジュネーブ21日=沖田有吾】スイス・ジュネーブでの国連人権理事会訪問の全日程を終えた玉城デニー知事は21日午後4時過ぎ(日本時間同日午後11時過ぎ)、国連欧州本部で記者団の取材に応じ、一連の国連での活動について「沖縄の基地の現状がいかに県民の人権を侵害しているかスピーチできた。さらに米軍基地による人権、自治、環境の問題をテーマにしたサイドイベントを行ったことで、国際社会に沖縄の現状を訴えられたことは大きな意義があった」と手応えを語った。