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膨らむ事業費 県試算、2兆5500億円


膨らむ事業費 県試算、2兆5500億円
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 2014年に当時の小野寺五典防衛相は国会答弁で総事業費を「3500億円以上」と説明した。その後、大浦湾側の軟弱地盤の存在が明らかになり、地盤改良工事が必要になることが判明。19年12月に防衛省は地盤改良を含めた総経費として約9300億円かかるとの見通しを提示した。
 防衛省によると、22年度末までに4312億円を支出。水深が浅く大浦湾側よりコストが低い辺野古側の工事のみで、9300億円の約46・3%を支出している。
 一方、23年度当初予算では、新基地建設関連予算は22年度比874億円増の1882億円を計上した。この予算には着工できていない大浦湾側の埋め立て工事費用も含まれている。仮に当初予算を予定通り使い切れば23年度末までに総経費のうちの66・6%を占める6194億円を支出予定。
 だが、大浦湾側の工事はまだ着手されていない。県は実際の総経費はさらに膨らむとみて、2兆5500億円になるとしている。 (梅田正覚)