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薬学部設置で財政支援要望 薬剤師会ら知事に陳情


薬学部設置で財政支援要望 薬剤師会ら知事に陳情  県薬剤師会の前濱朋子氏(左から3人目)から、陳情書を受け取る玉城デニー知事(同4人目)=25日、県庁
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 沖縄県薬剤師会と県医師会、県歯科医師会、県看護協会の4団体の会長らは25日、薬学部設置を希望する大学が開学後も継続的に運営できるように財政的支援を求める陳情書を玉城デニー知事に手渡した。

 人口10万人当たりの薬剤師数が全国最下位となっている県は、2028年に県内国公立大学での開学を目指し、24年度に基本計画を策定する予定。そのため、9月から設置構想を募集しているが、現時点で手を挙げる大学はない。

 4団体によると、現時点で県が掲げる以上の財政支援がないと設置は難しいとの声があるという。そのため、陳情書では(1)設置にかかる初期費用への財政的支援(2)設置を希望する大学の学部運営が軌道に乗るまでの財源確保(3)文科省への設置手続きには当該大学と全力で連携すること―を県に求めている。

 玉城知事は、大学側の要望に応えるために先行事例を調査していると説明し「人材育成をスムーズに実現するため、新たな仕組みも含めて国に要請したい」と答えた。 (嘉陽拓也)