有料

安保3文書反対「がんだった」 麻生副総裁 公明幹部を批判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党の麻生太郎副総裁が福岡市内での講演で、昨年末に閣議決定した反撃能力(敵基地攻撃能力)保有を含む安全保障関連3文書への対応を巡り、公明党の山口那津男代表ら幹部を名指しで「一番動かなかった、がんだった」と批判したことが分かった。麻生氏は発言について「山口氏らが問題だったという意図だ」と答えた。批判は撤回しない意向とみられる。
 麻生氏は「北朝鮮からどんどんミサイルが飛んでくる。だが公明党は専守防衛に反するという理由で反対。現実をよく見てみろ」と指摘。山口氏、石井啓一幹事長、北側一雄副代表や公明の支持母体である創価学会が「がんだった」とし「公明党が頑として反対だったのは間違いない。『がん』という言い方が不適切なら、名前を挙げた3人と創価学会が反対し、問題だったという意図だ」と述べた。
 山口氏は記者会見で麻生氏の講演を「どういう意図で話したか分からず、評価は控えたい」と論評を避けた。松野博一官房長官は会見で、安保3文書に関し「自公のワーキングチームで議論を重ね、1年以上のプロセスを経て方針を決定したものだ」と強調した。