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知事「承認は困難」 辺野古設計変更 国勧告に回答 国、きょうにも「指示」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、斉藤鉄夫国土交通相が大浦湾側の軟弱地盤改良工事の設計変更申請を承認するよう県に求めた勧告について、玉城デニー知事は勧告の期限となった27日、「期限までに承認を行うことは困難だ」として承認の是非について判断せず、引き続き検討する考えを示した。同日、回答文書を国土交通省に発送した。国は県の回答文が到着した後、28日にも、勧告の次の段階となる「指示」を行う見通し。 (2、25面に関連)
 玉城知事は、国に送付した回答文書を読み上げる形で理由を説明。県が敗訴した4日の最高裁判決について内容を精査する必要があるほか「県民、行政法学者などからさまざまな意見が寄せられており、県政の安定的な運営を図る上でこれら意見の分析を行う必要がある」と述べた。
 最終的な判断時期については「その都度対応の時期の判断がやってくると思う。その対応についてはまた検討したい」と述べるにとどめた。
 国から指示を受けても県が承認しない場合、10月上旬には代執行訴訟へと進む可能性がある。
 玉城知事は「国がどのように判断するかであり、回答は差し控えたい」と述べるにとどめた。
 27日の勧告期限を受け、国交省の担当者は「『指示』を出す時期、期限の設定は国交相の所管だ」としながらも「現時点で組織として意思決定していることは何もなくお答えできない」と述べるにとどめた。  (梅田正覚、知念征尚、安里洋輔)