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辺野古「判決は不合理」 行政法学者、代執行に声明


辺野古「判決は不合理」 行政法学者、代執行に声明 会見する(左から)徳田博人琉球大教授、紙野健二名古屋大名誉教授、前田定孝三重大准教授=日、県庁記者クラブ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 名護市辺野古の新基地建設を巡る4日の最高裁判決を受け、紙野健二名古屋大名誉教授ら行政法学者が27日、判決と国の代執行手続き着手を憂慮する声明を発表した。声明は、国が求めた設計変更申請の承認勧告に県が従わないことについて「国と地方公共団体が対等の関係にあることに照らして、最終局面まで地方公共団体が従わず、地域的な特性を考慮した自主的な判断を行う余地を認めている」と強調した。
 紙野氏と徳田博人琉球大教授、前田定孝三重大准教授が同日、県庁記者クラブで会見し、判決を「ひどい内容」などと批判した。
 会見前は、玉城デニー知事に声明文を手渡した。知事は勧告に従わない意見表明をしたという。
 声明は、判決が国の「是正の指示」の適法性の実質審査権を放棄したとして「地方自治の本旨を理解しない不合理極まりないもの」と指摘。 国には地方自治の本旨に立ち返って代執行手続きを中止し、対話で紛争解決を図るよう求めた。
 (金良孝矢)
会見する(左から)徳田博人琉球大教授、紙野健二名古屋大名誉教授、前田定孝三重大准教授=27日、県庁記者クラブ