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反撃能力の進展確認 日米防衛相が初電話会談


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 木原稔防衛相は28日、オースティン米国防長官と就任後初の電話会談を行った。日米同盟の抑止力、対処力を向上させると確認。中国の覇権主義的な行動を念頭に、インド太平洋地域で力による一方的な現状変更やその試みを抑止するため、これまで以上に緊密に連携する方針で一致した。
 木原氏は10月初旬に訪米し、オースティン氏との会談を予定しており、事前に腹合わせをした形だ。記者団に「有意義な議論ができた。長官と共に日米同盟の抑止力・対処力の強化に取り組んでいきたい」と強調した。
 両氏は電話会談で、日本が保有を決めた他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の効果的な運用に向け、日米の役割・任務・能力に関する議論を進展させると確認。北朝鮮による核・ミサイル開発を踏まえ、日米韓3カ国の防衛協力の推進も申し合わせた。
 米国が2025年までに在沖縄米海兵隊を即応性の高い海兵沿岸連隊(MLR)に改編する方針などを念頭に、米軍の態勢の最適化や、米軍再編計画の着実な進展のため、緊密な協力で一致。「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指す考えを共有した。
 木原氏は、日本の防衛力の抜本的強化に取り組む決意を伝達。オースティン氏は防衛相就任に祝意を示した。