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1016/「世界メンタルヘルスデー」の目的とは/「心の健康」理解深める


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 私は、うつ病と診断されてから他人の目が気になり、それまで以上に孤立感を感じるようになりました。ある広告で10月10日は「世界メンタルヘルスデー」と知りました。どのような目的で開催されるのか教えてください。

 世界精神保健連盟が、1992年よりメンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めました。これには世界保健機関(WHO)も支援し、世界60カ国以上で啓発活動が行われている国際記念日となっています。
 メンタルヘルスとは、体ではなく心の健康状態を意味しますが、近年、心の病気は増えていて、生涯を通じて5人に1人がかかるともいわれています。誰もが安心して自分らしく暮らせることができ、あらゆる人が共生できる社会が必要です。
 世界メンタルヘルスデーJAPANは、「つながる、どこでも、だれとでも」をテーマにあげ、心の健康に欠かせない「人とのつながり」を大切にしたイベントです。「心の健康」をテーマに、「心の健康ってなんだろう?」「誰でも心の不調が起こる可能性があること」「心の不調のサインとは何か?」などについて、さまざまなイベントが予定されています。また、毎年著名人や専門家、スポーツ選手から、世界メンタルヘルスデーJAPANに向けてのメッセージ動画も配信されます。
 10月10日には、理解を深めるきっかけとなることを目指し、東京タワーなど全国20カ所の施設で、シルバーとグリーンにライトアップするイベントも予定されています。 (沖縄県精神保健福祉士協会 大見謝栄)

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