有料

全国パーキンソン病友の会県支部 又吉朝子/全国の仲間、ご縁が力に


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 現在66歳の夫はパーキンソン病を発症して25年を超えました。診断後に薬を飲み始めたのは40代。それまでは整体、鍼灸(しんきゅう)整形外科を何カ所回ったことでしょう。たどり着いた神経内科で病名が分かり、驚きはしましたが、不思議とほっとしました。治療法や薬で良くなるだろうと甘い考えでもありました。
 夫は今年7月10日から大阪府の病院に入院し、9月25日に退院して沖縄に戻りました。入院は、すくみ足や無動を改善してスムーズに歩きたいという本人の希望です。全国各都道府県支部から届く会報誌から知識を得て、減薬療法を実施している病院を探しました。
 全国本部や各都道府県から届く会報誌は地域ごとの特徴があり、いずれも情報が満載です。医療講演会の内容を掲載している支部も多くあり、目の前で講演会を拝聴している感覚があります。紙ベースになっていて読み返せるので助かります。医師への質疑応答もあり参考になることがいっぱいです。
 私たち夫婦は、沖縄県支部の役員を引き受けて20年近くになります。コロナ禍の時期を除いて、毎年行われる全国総会にも参加してきました。全国大会が開催される年には各地から、300人余りの方々が集まるので交流を深めることができます。
 パーキンソン病友の会が、今一番力を入れて取り組んでいるのは、指定難病から外されないための「請願署名」を携えて、全国各地から集まった仲間たちと国会請願活動を共に頑張ることです。それにより結束力も強まり、参加する機会が増えるごとに個人的に親しくなり情報交換が密になりました。
 今回、夫の退院時には大阪府支部の井上博文さん、満子さん夫妻が病院まで迎えに来てくれました。沖縄県支部で講演をしてくれた勇崎外喜夫さん、美枝子さん夫妻ともお会いすることができました。久しぶりに会う仲間と車の中で交わす会話が笑い転げるほど楽しくて、また、薬の調整の仕方など工夫している話など、とても参考になりました。今年6月25日の全国総会で知り合った井上夫妻の心の温かさに触れ、この縁をこれからも大切にしていきたいと思います。